ポルシェの旗艦車種「911」に、伝統の「T」の名が与えられた新しいバリエーションが追加された。「911カレラT」だ。
Tは「ツーリング」を意味し、最初の911Tが登場したのは、1968年まで遡る。当時は廉価版としての役割を持ち、まで1973年で生産された。
その後、長らくラインアップされなかったが、タイプ991世代となった2017年に復活。廉価版ではなく、走りを鍛えた軽量モデルとして新たな魅力を備えた。
タイプ992世代として登場した新911Tも、その路線を踏襲。遮音材やリアシートを省くなどして、911の市販モデルで最軽量となる車重1470kgを実現している。
385PSエンジンにPTVやPASMを装備
911Tは、素の「911カレラ」と「911カレラS」の中間に位置するモデルだ。
最高出力283kW(385PS)/最大トルク450Nmを発生する水平対向6気筒3.0リッターツインターボエンジンは、911カレラと同じもので、7速MTが標準。デュアルクラッチの8速PDKも設定される。そのパフォーマンスは0-100km/h加速4.5秒、最高速度291km/hに達する。
さらなるスポーツドライビングを実現するリミテッドスリップリアディファレンシャル(LSD)つきポルシェトルクベクトリング(PTV)やスポーツクロノパッケージ、PASMスポーツサスペンション(車高-10mm)も標準装備。
これらの機能を385PSエンジンと組み合わせることができるのは、この911カレラTだけだ。さらに、通常はカレラS以上にしか装備されないリアアクスルステアリングもオプションで装着できる。
ホイールは、フロント20インチ/リア21インチのチタニウムグレー「カレラS」ホイールで、それぞれ245/35と305/30サイズのタイヤを装着。その他、GTスポーツステアリングホイール、スポーツエグゾーストシステム、スポーツシートプラス(4-way、電動)も標準装備となる。
911カレラTの真骨頂ともいうべきは軽量化で、リアシートと遮音材の削減に加え、ガラスやバッテリーまで軽量タイプに換装。その結果、7速MT仕様では市販911で最軽量となる1470kgを実現している。この数値は、8速PDK搭載の911カレラよりも35kg軽いという。
先にパフォーマンス面についてお伝えしてきたが、エクステリア/インテリアも911カレラT独自の仕様が与えられている。
エクステリアは、ディテールをダークグレーでコーディネート。ドアミラー、ドアロゴ、リアロゴ、リアリッドグリルのトリムストリップには、アゲートグレーというカラーが採用される。ドアロゴは、新デザインだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら