芸術と映画で賑わう「京都」観光客復活への想い 寺院や美術館が会場「京都国際映画祭」が開催

拡大
縮小

そんな京都には、文化庁が来年移転してくる。それは京都の芸術の街という側面がよりクローズアップされる大きなきっかけになることだろう。いま京都は芸術界をはじめとして街全体で盛り上がりを作り、それを継続していこうと動き出している。

本映画祭を主催するきょうのよしもと社長の木村深雪氏は「京都国際映画祭は、映画だけでなく多様な芸術文化的な体験や接する機会を広く提供できることから、京都がますます文化都市として発展するためのひとつの柱になれたらと考えています。映画祭は情報発信のプラットフォームでもあります。京都に息づきながらの活動を深めていきたい」と話す。

京都の次のフェーズ

映画祭実行委員長の中村伊知哉氏も「来年は映画祭10年目であり、文化庁も来る年。そんな京都が変わるタイミングにはずみをつけたい。今年はまずリアルで開催し、祇園と三条周辺をメイン会場にして“面白い祭り”の姿を取り戻しましたが、来年は京都の街、東西南北全体を巻き込んでにぎわいを作っていきたい」と意気込みを語った。

芸術がよりフィーチャーされるであろう来年は、よりさまざまなアート、文化を融合させた“総合芸術映画祭”になっているかもしれない。来年も街の明るい未来に向けて新たな文化を形作っていくことが期待される。

武井 保之 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT