和田秀樹「家族が認知症になったとき大切なこと」 認知症の介護で最も重要なのは「聞く力」

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認知症になった家族と接するときに大事なこととは(写真:C-geo/PIXTA)
親や伴侶が認知症になったとき、家族はどのように接するのが大切なのでしょうか。高齢者専門の精神科医として6000人以上の患者を診てきた和田秀樹さんの著書『80代から認知症はフツー ボケを明るく生きる』から一部抜粋してお届けします。

認知症の人を機嫌よくさせる

認知症の人の介護をする家族におすすめしたいことをお伝えしていきたいと思います。認知症になった人は、発症してもすぐにすべての認知機能がなくなるわけではありません。それどころか習慣的にやっていたことは認知症になっても長く続けられることが多く、また少しトンチンカンになるかもしれませんが会話もできます。病気のせいで交通事故にあいやすくなるということもまずありません。

介護するご家族におすすめしたい最初のポイントは、認知症になった親や伴侶をなるべく自由にしてあげるということです。もの忘れが多くなっている、自分の年齢を間違える、道に迷いやすくなっている、物事の理解がうまくできなくなっているなど、見ていると心配になることが増えていきますが、これらの症状から生じるリスクは、あらかじめ対策をとることで減らせます。本人がやりたがっていることは、基本的にやらせてあげましょう。

認知症になると、できないことが多くなりますが、本人が「やりたい」と思っているのなら、その気持ちを大切にしてあげてください。そして、なるべく本人ができるように手助けしていく。意欲こそ、気力や行動力の源泉。行動すれば、症状の進行を遅らせることが期待できます。本人のプライドを傷つけないように支援してあげましょう。例えば、料理をしたいけれど手順がわからなくなってしまっているようなら、さりげなく次の作業を導いてあげるのです。

認知症の人に対しては、やりたいことを自由にやらせて機嫌よくなっていただく。これが認知症を介護するときの最重要ポイントです。本人が楽しく暮らせれば、周りにいる人との人間関係もよくなります。逆に、邪魔者扱いをしたり、家や部屋に閉じこめようとしたり、言葉で攻めたりすると、トラブルを起こすような行動をとることが多くなってしまいます。この最重要ポイントを、ご家族はぜひ認識しておいてほしいと思います。

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