米中発のリスクが暴発寸前、忍び寄る世界不況 「習近平3期目」「トランプ旋風再来」の大波乱
イギリスでは9月、ポンド急落や国債価格暴落(金利は上昇)が起きた。下図のようにドル独歩高で各国通貨は大きく下落しており、輸入物価上昇によるインフレに対抗するため、景気を犠牲にした利上げが世界的に進む(日本と中国を除く)。
コロナ禍の対応で各国の政府債務は膨張したため、財政や経常収支が脆弱な新興国やヨーロッパの一部では、イギリスのように国債売りが起きかねない。となれば、イギリス政府が大減税計画の多くを撤回したように、財政引き締めの動きが出てきそうだ。それは各国で政治的不安定を誘発する。
景気後退は必至
同時に株式市場のボラティリティー(変動性)も高まりつつある。ファンドや金融機関の信用不安リスクは高まり、どこから金融危機の芽が出てくるか予断を許さない。
世界経済に目を転じても、今後、景気後退に突入していくのは必至だ。その際、とくにリーマンショック後に世界経済を下支えした中国の変調が注目される。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら