株式相場の先行きが不透明なため売買益で稼ぎにくいときでも、投資家の貴重な収入源になりうるのが配当金だ。
本日10月17日(月)発売の『米国会社四季報』2022年秋冬号では、アメリカの株式市場に上場する主要銘柄を、今期(2022年12月期など)の予想配当利回りが高い順にランキングしている。
予想配当利回りは「1株当たり予想配当金を株価で割ったもの」で、例えば株価が1000円、配当金が年間10円の予想である場合、予想配当利回りは1%(10円÷1000円)となる。本ランキングの基準となる株価は9月8日の終値で、対象は秋冬号の掲載銘柄。予想EPS(希薄化後1株益)がマイナスの銘柄は除外した。
1位は、2021年10月にキャボットとシマレックスが合併して誕生した独立系エネルギー資源会社のコテラ・エナジー(8.49%)。合併と資源価格の高騰を背景に、今期は大幅な増収増益と増配が予想される。秋冬号の予想増収率ランキングでも5位に名を連ねている。
たばこ&通信会社は「高配当」の常連
同じくエネルギー関連銘柄のワンオークは春夏号の7位から10位に順位を下げたものの、利回りは6.16%と引き続き高い。
一方、3位から2位に上昇したアルトリア・グループ(8.18%)や17位のフィリップ・モリス・インターナショナル(5.29%)など、たばこ銘柄は高配当の常連。
6位のAT&T(6.64%)や9位のベライゾン・コミュニケーションズ(6.24%)に代表される通信会社も同様だ。
ほかにも7位のコピー機大手ゼロックス・ホールディングスをはじめ、アパレル大手のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズや「ポストイット」で有名なスリーエム、ITサービス大手のIBMといった、日本でもおなじみの大手企業が上位にランクインした。
ただ、2021年12月期に上場以来初の減配を発表して株価が大幅に下落した日本のたばこ大手JTのように、高配当銘柄には「減配リスク」がつきもの。投資を検討する際は、財務状況やキャッシュフローの裏付けがあるかどうかを必ず確認してほしい。
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