発売から3年経過、トヨタ「RAV4」一部改良の理由 PHVを「Z」として統合、グレード再編の意図は?

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現行のRAV4は、元来、市街地から高速道路、オフロードまで、幅広いフィールドを快適で安心して走ることができる性能を高次元で実現しているクルマだ。今回の一部改良は、細部のアップデートが主となるが、もともとの高い走行性能などはそのままに、利便性や安全性を高める装備を追加することで、より完成度を高めることに寄与している。

ライバルである日産「エクストレイル」の存在

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RAV4のライバル車には、2022年7月25日に発売された日産の新型「エクストレイル」がある。RAV4同様、本格的SUVとしてロングセラーを続けるモデルだ。ちなみに、日本自動車販売協会連合会が発表した2022年新車販売台数ランキングでは、新型エクストレイル登場直後の2022年8月、RAV4が24位(1964台)だったのに対し、エクストレイルは21位(2151台)。翌2022年9月は、RAV4が18位(3708台)だったのに対し、エクストレイルは19位(3395台)と、すでに両モデルはかなりの接戦を繰り広げている。

RAV4は、現行モデルが登場した直後の2019年度(2019年4月~2020年3月)における新車販売台数で、7万1539台を記録し、当時のSUVクラスで1位を記録した実績も誇る。その後も年間の新車販売台数では、2020年度(2020年4月~2021年3月)同3位(5万990台)、2021年度(2021年4月~2022年3月)同4位(4万4513台)と、つねにSUVジャンルで上位をキープしてきたが、近年になって徐々に販売台数が落ちてきているのも事実だ。今回の一部改良により、再び新車販売台数のSUV上位へ復活するのか、ライバルのエクストレイルなどの追撃をいかに迎え撃つのかが気になるところだ。

平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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