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一介の小売業者がGAFAの攻勢から防衛できた理由 エコシステム戦略は持たざる弱者のためにある

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  • 中川 功一 経営学者、やさしいビジネスラボ代表取締役
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何も、大それた業界の一大変革をやり遂げようなどと、思わなくてもよいのだ。たとえば、企業の大小問わず、皆さんの会社が新しい製品やサービスを作ろうとするときには、どうするだろうか。既存製品をベースに、少しずつ機能や品質、UX(ユーザーエクスペリエンス)を磨いていくだろう。

エコシステムも同様だ。製品やサービスを磨くように、試行錯誤の中から、改善を積み重ねていけばよい。今風の言葉を使うなら「アジャイル」である。既存のエコシステムを土台に、小さな変革を積み上げて、事業を新しい時代に修正していく。

既存のエコシステムだって、これまで十数年、ときには数十年とうまく機能してきたのだから、全くの的外れというわけではない。カメラはちゃんとカメラとして、きれいな記録を残すという価値を顧客に提供できている。そして当時から、画像の編集ソフトを提供していた企業もいれば、クラウド保存システムを提供していた業者だっていたし、SNSも存在していた。

それらをつなぎ合わせることだけが、最後の仕事として残されていた。単体の製品・サービスとして事業をしていくイメージから、複数の製品・サービスで総合的な価値を実現していく形へと、提供する側がイメージを広げ直して、顧客の価値構造の変化に適応するのである。

戦略のカギは地道な試行錯誤

製品やサービスを作るときには、あなたはまず試作品を作るはずだ。近年では最小限の機能を満たした試作品をMVP(Minimum Viable Product)と呼ぶが、これのエコシステム版を作ってみればよい。

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