【腰痛】まずは整形外科の理由、接骨院との違い 若い人と年配の人では腰痛の種類が違うことも

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こうDr.Koalaさんが言うように、実際に手術の適応になるのは腰痛の一部だ。加齢性の疾患である腰部脊柱管狭窄症も、狭くなった脊柱管は手術でもしないと広げることはできないが、単に安静や薬物療法、理学療法で軽快することも多いという。

また、治療と同じくらい必要なのは、腰痛になりにくい体づくりだ。

「腰痛の多く、特に筋筋膜性の腰痛はいったん安静にして、痛み止めや体操、生活改善などを行うことで軽快することが多いでしょう。安静というのは、寝たきりでいることではなく、痛みが出るような激しい動きをしないということです。急性の激しい腰痛では痛みが増強するので、筋力強化などの運動療法は勧められませんが、慢性の腰痛には運動療法も有効だといわれています」(Dr.Koalaさん)

慢性腰痛の予防では、腹筋や背筋を鍛えることが大事だ。ただ、腰痛がある人が自己流でトレーニングを行うと、悪化や再発の危険がある。腰に負担をかけないようなトレーニング法を整形外科医や理学療法士などに教わったほうが安心だろう。

接骨院、鍼灸院、指圧などは?

腰痛を抱えている人のなかには、整形外科ではなく、接骨院や鍼灸院、指圧やマッサージ、整体、ストレッチなどに通っている人も少なくない。

整形外科では先に述べたとおり、大きな病気がないか検査してもらえるうえ、治療法が豊富で、早く痛みを取ってもらえる。リハビリテーション室を併設した施設も多いので、姿勢や運動などの指導もしてもらいやすい。

一方で、話をゆっくり聞いてもらったり、患部をゆったりとマッサージしてもらえたりすることはほとんどない。

Dr.Koalaさんは、患者によっては会話やリラックスによる満足度が症状を緩和させることがあるため、 リラクゼーションなどの施術自体を否定することはないという。

「整形外科の検査で重大な病気が見つからないという前提であれば、あとは相性もあります。ゆっくり話をしながら施術してもらうことでリラックスできるようなら、何らかの施術院へ行くのも手です」

そのうえで各施設の違いについて解説してもらった。

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