千原ジュニアさんに学ぶ「面白メガネ」の使い方
でね、この話をすると、「ひすいさんと違って、私の人生はそんなに面白いことって起きてないんですよ」って言われることがあるんです。
でも、それは面白メガネをかけてないから、面白いことを見逃してるだけなんです。
面白メガネって、面白いことを探そうとする意識のこと。
僕らは、探したいときにキーワード検索しますよね。実は、意識することが現実世界のキーワード検索になってるんです。だから何を見たいのかって目的意識を明確にしておくと、ちゃんとそれが見えてきます。
天才肌と言われるお笑い芸人、千原兄弟の千原ジュニアさんが「ネタ作りはどんなときにしているのですか?」と質問されたときにこう答えたそうです。
「今と言えば今、さっきと言えばさっき、これからと言えばこれから」
「ん!? えぇ……と、どういうこと?」と思ったら、
「俺は24時間お笑いのことを考えてます!」って。
で、こう言ったそうです。「みんな俺の人生は特別にネタになるような面白いことがいっぱい起きているというけど、それは違う。面白いことはみんな平等に起きている。でもアンテナが立ってないからネタを拾えてないだけだ」と。
僕もほんとそう思います。
最後に、僕の心理学の恩師・衛藤信之先生の話をさせてください。衛藤先生の日本メンタルヘルス協会は卒業生が3万人以上いて、衛藤先生はとにかく話が面白くて、雑誌でも、「よしもと風心理学。心理学が爆笑の渦」と紹介されるほどなんで、僕は衛藤先生にこう聞いたことがあるんです。
「どうしたら、そんな面白い話ができるようになるか教えてください」
すると、衛藤先生が、「ひすいくん、面白い話をするのは実はカンタンなんだよ」って教えてくれたんです。
どうしてカンタンなんだと思いますか?
衛藤先生はこう言ったんです。
「僕はね、この仕事をもう数十年してるんだよ。その中で、ウケた話だけをつないでいるので、面白いのは当たり前なんだ」
のぶみさんとのミシュランのエッセイも、この衛藤先生の言葉通り、2時間半お店にいて、僕が面白いと感じたセリフやエピソードだけをつなげて、3分のダイジェストにしてるので、面白いのは当たり前とも言えるんです。
印象的なセリフ、場面だけをつないで、あとはカットです!
カットするコツは、1つのエピソードを話す際に、3分(文字数にすると約1200文字)で話を構成するって決めればいいんです。すると、あってもなくてもいい話は全部カットするしかなくなるので、逆に、グッと読みやすくなるんです。
3分で伝わらない話は30分になったら、もはや誰も話を聞いてないと考えていいです。
「面白い話を作るのは実はカンタン説」――印象に残ったセリフ、エピソードを連続でつなげて、あってもなくてもいい話はオールカット!
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