まず最初に、「ミシュランの三つ星に行った」って書くよりも、ミシュラン三つ星とは、その店に行くためだけに旅行に行く価値があると認定された店だって説明を一文入れることで、みんなに「お! ミシュラン三つ星の条件ってそうだったんだ」って、ここで「へーーなるほど!」を1つ取りにいってるんです。
また、出だしで、三つ星のすごさをちゃんと伝えることで、そのあとの2人の三つ星慣れしてない感を高める働きを強めています。ギャップ(落差)が面白さの秘訣だからです。
前半は会話で話を進めていますが、会話形式はテンポも出るし、読者さんを引き込みやすいので効果的に使うといいですね。
お寿司と文章は仕込みが全て
そして後半ののぶみさんのセリフ。エッセイを読むと面白い会話がポンポン続いてるように感じると思いますが、手の内を明かすと、このお店にいた2時間半、のぶみさんの印象的なセリフを僕は携帯にメモしながら食べていて、特に印象に残ったベスト3のセリフを、ラストの箇所に集中して放り込んでるんです。
つまり2時間半の会話で印象的だったセリフを一気につなげてダイジェスト版にして名場面を演出してるんです。それは面白くなるわけなんです。
上記のエッセイで書いたことはもちろん全部事実なんですが、どうつなぐか、どこをカットするかで、ぐっと面白い話にできるんです。
面白いと思ったことをイチイチ、メモするのは面倒臭いと最初は思うかもしれませんが、そこで得たネタを上手に料理できるようになると、みんなも「面白い」って喜んでくれますから、むしろネタを確保する作業にワクワクしちゃいます。
お寿司は、「仕込み(下準備)が全て」と言われる世界ですが、文章も全く一緒。書く前のネタ収集(仕込み)にどれだけ手間をかけるかが文章を決めるんです。
僕の場合は、YouTube番組「ひすいこたろうの名言朗読【名言セラピー】」を毎日配信していますし、その他にも週3で番組を持ってるので(「名言ラジオセラピー」「We have a dream!」「グリーンズチャンネル」いずれもYouTubeで聴けます。チェックしてみてね)、いつも新しいネタが必要になるので携帯電話のメモ帳に必ず印象に残った言葉や出来事はメモっています。昨日見た夢を1週間後にはもう思い出せないように、メモらないと忘れるんです。
僕の場合は、ノートに書かずに携帯のメモ帳に書きます。検索ができるので、すぐ探せるからです。
ちなみに、この日、携帯のメモ帳にメモした、のぶみさんの言葉は下記で、そのときに感じた僕のつっこみも()にしてメモしてます。
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