「出展社様には昨年もご満足いただけました。期待値を上回ったというか、VRでの展示表現を意識されたのか、今年の出展社様からはキャラクターの3D CGモデルを前向きに提供していただきましたし、今年からVR会場側に参加した出展者様からも、『自分たちも今年こそは』というような思いで早めに問い合わせをいただきました」(新家氏)
加えて、会場の各所には自分のアバターを着飾ることができるアイテムが隠されており、これを発見するゲーム性もあった。
「各社の出展コンテンツがただバラバラにあるだけではなく、会場全体を通じた1つのストーリーを設定しました。そして出展ブースを巡ってアイテムを探していくことがゲームでいうクエスト(目標)になっていて、より能動的に会場を巡れるようにしました。また最奥部にはエンディングとなるコンテンツも用意しており、1つのゲームを楽しんでもらえることを意識して作りました」(西村氏)
海外のファンに日本のゲームをアピール
とはいえ、単体のゲームとして完成度の高いものを求めたわけではない。あくまで会場内をスムーズに、そして楽しく巡回してもらうための施策としてのゲーム性であることを重視した。
「TGSVR2022にはゲームメーカーのブースだけではなく、ゲームメーカー以外の協賛社のブースもあります。その一方で、VR内でいろんなゲームの情報を知りたいし、楽しみたいと思っている方が来場します。この2つの需要をマッチングできるように、クエストというシステムで展示会の移動を円滑化させる狙いがありました」(金林氏)
TGSVR2022で意識したことはほかにもある。グローバルなゲームファンをターゲットとしたことだ。2021年の段階では、東京ゲームショウにVR会場があるということは、主に日本語圏でしかPRしていなかった。しかし前述したように、TGSVR2021では50カ国以上からのアクセスがあった。
これを踏まえて、TGSVR2022は英語対応や海外向けの情報発信にも力を入れた。
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