高校入試を控える中学生の「内申書サバイバル」 委員長や部長は「争奪戦」、過去問もシェア……
都内在住の女性(44)の中3と、中1の子どもたちは内申点を意識し、授業中の挙手はもちろん、提出物は期限よりも早く提出、生徒会にも立候補する。上の子は定期テストの成績もよく、主要教科の評定はオール5。だが実技教科はすべて4にとどまる。
「勉強はよくできるほうなのですが、“いい子ぶっている”と気に入らない先生もいるようで、内申点をキープしたり、アップさせるのは大変です」(女性)
委員長や部長は争奪戦、教科担任のテスト対策まで
ある塾で配布された資料には内申点を上げる方法として「積極的に手を挙げる」ことや、「提出物の期限を守る」などと書かれていた。こうした指導が地域にも浸透したためか、冒頭の男子生徒の通う学校では、委員会活動の委員長や部活の部長は争うように挙手がなされ、学内で開かれる音楽会の指揮者でさえも争奪戦になっているという。
兵庫県在住で現在高校生の娘を持つ女性は、娘の中学時代に定期テスト対策としてママ友たちと協力し「情報収集していた」という。各教科の定期テストは学年の教科担任が作るため、過去にその教員が作った問題を先輩保護者から入手、仲間の家族同士でシェアしていたという。
「先生によって出題ポイントの傾向がありますから、かなり有効に使えました」
(フリーランス記者・宮本さおり)
※AERA 2022年9月19日号より抜粋
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