最近よく言われるようになった「リスキリング」。「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」を指しています。
もともとは欧米を中心に言われていた概念ですが、日本でも近年、政府や経済産業省、経団連なども推進し、今年6月には日本リスキリングコンソーシアムが設立されるなど、大きな広がりをみせています。
僕は8年前、43歳のときに人生で初めて転職活動を行い、書類選考と面接で100社以上落とされ、自分の人生に全く希望が持てない日々が続きました。40代以降には会社を3回クビになっています。外資系企業やスタートアップという厳しい世界だからかもしれませんが、ある程度の年齢になってから新しい仕事にチャレンジした人間がチャンスを得づらい雇用環境にも原因があると思っています。
これからの時代、誰もが身につけるべき最も重要なスキルは、自分自身を「リスキリング」するスキルそのものになると考えられます。人生100年時代、50代、60代からでも外部環境の変化に合わせて自分自身で新しいスキルを身につける「リスキリング」を習慣づける必要があるのです。(後藤 宗明著『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』から一部抜粋してお届けします。今回は3回目です)
リスキリングでチャンスをつかむ
リスキリング経験を積み、市場で求められるスキルレベルを高めることによって、労働市場における市場価値が高まります。当然、現在働いている勤務先の社内のポジションと、転職を前提とした社外のポジションを冷静に比較できるようになります。
企業はリスキリングの経験を積んできたビジネスパーソンにとって魅力的なポジションをオファーできることが、今後の競争力の源泉にダイレクトにつながります。
優秀なビジネスパーソンは、リスキリング環境の整っている企業を選択するようになります。そして、リスキリング機会を提供する企業に対しては感謝の気持ちを持ち、エンゲージメントも高くなり、企業への貢献度合いについても高くなるものと思います。
新卒からポテンシャル採用を行ってきた日本の雇用慣行も徐々に変わりつつあります。特にデジタル分野のプロジェクトなどでは、社内の人材がどんなスキルを持っているのかを明らかにして、誰を配属し、運営していくか、がとても重要になってきています。
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