遊べる軽商用バン、新型スペーシアベース対N-VAN スズキ新型とホンダ売れ筋、選ぶならどっち?

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前後分割モード
マルチボードによる前後分割モード(写真:スズキ)

加えて、スライドドア後方内側の左右縦方向にあるステーに差し込むと、荷室を前後分割することもできる。荷物を前と後に分けて積載したり、ペットを連れて旅したりする場合には、ゲージを前席側に載せることで、安全に運べるなどのメリットもある。なお、マルチボードを使う場合は、安全のために専用アタッチメントで固定する。また、上段に設置し、移動するときは固定用ネットの装着も併せて必要となるが、これらもすべて標準装備だ。

一方、+STYLE FUNの場合は、こうした荷室を仕切るためのマルチボードは標準装備されていない。ただし、オプションでは、荷台スペースを上下2段に分けられるタイプのマルチボードを用意する。ラゲッジ用(7万950円)と2列目の助手席側に設置するリア用(3万1900円)の両方を設置し、助手席をフラットにすれば、下に荷物が入り、フロアから1段高いベッドにすることができる。+STYLE FUNのオプションは、かなり車中泊を意識した装備だ。一方、スペーシア ベースのマルチボードは、汎用性が高く、しかも標準装備なのでリーズナブル。クルマの使い方に対して多様化する近年のニーズへ、より対応しているという点で、スペーシア ベースのほうが新型だけに、よく考えられた装備を持つといえるだろう。

軽商用バンとして重要な積載能力は?

フルフラットモード
1名乗車時の助手席&荷室フルフラットモード(写真:本田技研工業)

逆に荷室の広さや積載能力の高さでいえば、+STYLE FUNのほうが上だろう。N-VAN最大の特徴ともいえる、助手席ダイブダウン機能を、この仕様でも採用しているからだ。先述した独自のセンタータンクレイアウトを採用することで、2列目シートと、助手席の座面や背もたれを、それぞれ足元に収納でき、運転席以外を完全にフラットな荷室スペースにできる。そのため、荷室の最大スペース長は2635mm(助手席・2列目シートのダイブダウン時)となる。一方、スペーシア ベースでは、助手席と2列目シートの背もたれを倒した場合の最大スペース長は2030mmで、605mmも+STYLE FUNのほうが長い。

スペーシア ベースでは、助手席の背もたれを倒しても完全にフラットにはならないが、+STYLE FUNの助手席は、2列目と助手席の隙間を埋めるカバーを使えば、完全な真っ平らにすることが可能だ。車中泊などでも、より快適に橫になれるのは+STYLE FUNだといえる(両モデルともに、エアーマットなどを下に敷く必要はあるが)。

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