遊べる軽商用バン、新型スペーシアベース対N-VAN スズキ新型とホンダ売れ筋、選ぶならどっち?

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防汚タイプラゲッジフロア
スペーシア ベースの防汚タイプラゲッジフロア(写真:スズキ)

その点、硬い樹脂製フロアを装備するスペーシア ベースのほうが、自転車などを積載する場合でも車輪が沈みにくく、安定させやすいだろう。ただし、荷掛けフックがないため、移動中の固定にはある程度の工夫が必要になるだろう。ともあれ、より大きく、より重い積載物に対応するのは、+STYLE FUNであることだけは間違いない。

走りや燃費性能を比較

スペーシア ベースのパワートレインは、最高出力52ps/6500rpm、最大トルク6.1kgf-m/4000rpm。街乗りであれば、発進からスムーズに走るが、急な登り坂などではややエンジンがうなり、アクセルペダルをより踏み込まなければ加速もちょっと鈍くなる。

対して、+STYLE FUNのパワートレインは、NAエンジンでは最高出力53ps/6800rpm、最大トルク6.5kgf-m/4800rpmだから、スペック的にスペーシア ベースとあまり変わらない。だが、筆者も乗る+STYLE FUNのターボ車では、最高出力64ps/6000rpm、最大トルク10.6kgf-m/2600rpmを発揮し、よりパワフルだ。低速から太いトルクが発生し、発進や加速、急な登り坂などでも、さほどストレスを感じない。また、高速道路を使い、往復200km以上の長距離ドライブも何度か経験したが、合流やアップダウンもある山間部などの高速巡航時も、あまりパワー不足を感じず、「普通に」走ることができた。

対して、NAエンジンのみのスペーシア ベースでは、街乗りこそ問題ないだろうが、高速道路を使った長距離走行では、おそらく少しパワーなどに不満を感じるドライバーもいるかもしれない。高速道路でも、走行車線をのんびりと走るぶんには問題ないのだろうが、追い越し時や登り坂などの高速巡航時では、ついついアクセルペダルを踏みすぎて、燃費などに悪影響が出ることも考えられる。

ただし、燃費性能では、スペーシア ベースのほうが優れている。カタログ上のスペックによると、スペーシア ベースのWLTCモード値(総合)は、2WDが21.2km/L、4WDでも19.9km/L(NAガソリン車のみ)。対する+STYLE FUNは、WLTCモード値(総合)で、NAガソリン車の2WDが19.2~19.8km/L、4WDが17.4~18.0km/L。ターボ車では、2WDが18.8km/L、4WDは17.0km/Lだ。

ちなみに+STYLE FUNのターボ車でも、筆者が乗る2WD仕様の場合で、高速道路の巡航だけであれば、20km/Lを記録した実績がある(1名乗車でほぼ空荷状態時)。高速道路を使うドライブなどでは、やはりターボ車のほうが燃費も含めて、余裕の走りができるといえる。また、N-VANは、+STYLE FUNやスタンダード仕様のNAエンジン車に6速MT仕様があり、2WDの燃費はWLTCモード値(総合)で19.8km/L、4WDでも18.0km/L。スペーシア ベースとあまり差がない。アクセルやブレーキの操作に加え、クラッチやシフトチェンジの操作が苦にならないとか、むしろ自在に操る感覚が味わえることで好きなユーザーであれば、6速MT車という選択肢もある。マニュアルシフト仕様であれば、燃費がいいだけでなく、ある程度はパワー不足を細かなシフトチェンジで補うこともできるだろう。

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