マンションだから安心とは言えぬ「水害」の怖さ 防災対策の見直し、管理組合の果たす役割とは?
ただ、水害や大雨は地震などと異なり、予報や警報でリスクを前もってある程度察知できるのも特徴だ。さらに、自治体のハザードマップなどを事前に確認し、万が一の事態に備えあらかじめ準備や対策を講じることが可能な災害でもある。居住するエリアがどの程度の被害を受ける可能性があるのかを知ることは、その最初のステップとなり得る。
例えば上記を見ていただきたい。これはちょうど2022年6月に更新された最新の横浜市鶴見区の洪水ハザードマップである。このエリアは多摩川水系、鶴見川水系という2つの水系からの浸水が想定される場所だ。
ハザードマップはどう読むのか?
この地域に2日間で多摩川水系は588㎜、鶴見川水系で792㎜の雨が降った場合、浸水が想定されるリスクがある場所がカラーリングされている。
半分の区域が0.5~3.0m未満の浸水が予想されるライトグリーンの地域であり、これは1階天井をこえて浸水する深さと定義されている。居住エリアが何らかのカラーリングに該当する場合は、水害への備えが必要になるということだ。
ハザードマップには洪水だけでなく、内水氾濫の想定区域を示すものもある。内水氾濫とは、降雨の量に対して排水機能が追いつかず、処理できなかった水があふれ出してしまう現象だ。低いところには排水しきれない水が流れ込み、土地や建物が浸水してしまう。武蔵小杉のタワーマンションの浸水被害も、内水氾濫によるものだった。
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