食欲の秋に「ペペロンチーノ」10分で作れる簡単技 今の時期は「すだち」を搾ると最高においしい

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ペペロンチーノの材料
にんにくは1片10gが基準ですが、その大きさはマチマチ。計量するのが安全です
ペペロンチーノの材料(2人分)
フェデリーニ    160g
オリーブオイル   40ml
にんにく      20g(2片)
赤唐辛子      1/2本
イタリアンパセリ  5g
水           1リットル
塩           12g

ペペロンチーノの作り方は本当に人それぞれ。こだわりを持つ人が多い料理です。ぼくもレシピを出すたびにいろいろな反応がありますが、今回のレシピは樋口版「シン・ペペロンチーノ」といったところ。理屈だけ押さえたら好きに作ってください。

ぼくの場合、通常のパスタと違うのはパスタをゆでる塩分濃度です。通常は1%塩分濃度でゆでますが、ペペロンチーノの場合は1.2%。下味を強めにつけることで、味のブレを抑えます。

オイルベースのパスタなので、オイルがけっこう入ります。一瞬怯みそうになりますが2人分で40mlなので、1人前20ml=大さじ1強。ドレッシングやマヨネーズなどを考えるとそれほど多い量ではないので、しっかり計量しましょう。

オリーブオイル
苦味や辛味が少ないエキストラバージンオリーブオイルを使っていますがピュアオリーブオイルでも問題ありません

にんにくは1〜1.2mmのやや厚めにスライスします。芯があれば焦げやすいので外してください。

にんにく
スペイン産、または国産のにんにくが向いています

にんにくは切ったり加熱したりすることで細胞が傷つくと、液胞から出た酵素が化学反応を起こし、刺激性のにおいを持つ硫黄化合物を生じます。そのためこの3つの切り方で一番風味が強くなるのが「みじん切り」で、「半割 or まるごと」で加熱すると風味は穏やかになります。中間的なスライスはバランスがとれた風味です。好みに応じて使い分けてください。

火にかける前のフライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、中火にかけます。にんにくが泡立ってきたら弱火に落とし、5分ほどかけてじっくりと加熱していきます。にんにくは水分が少なく(90%ほどが水分の玉ねぎと比べるとにんにくの水分は60%)糖が多く含まれている関係で焦げやすいので、加熱はゆっくりと。

にんにくをフライパンで加熱
中の色がわかりやすいようアルミフライパンを使っていますが、フッ素樹脂加工のフライパンでも味は変わりません

ゆっくりと5分ほどかけて火が通ったら、次に少し火を強めて焦げ色をつけていきます。

火を通したにんにく
にんにくに火を通す工程と焼き色をつける工程を分けるイメージです

とはいえ色づくまで炒めると苦味が出てくるので、写真くらいの色で加熱を止めましょう。うっすらと色づけばOKです。半分に折って種をのぞいた赤唐辛子を加えて、香りを出します。唐辛子の辛味を出したい場合はにんにくと一緒に加熱してもOKです。

赤唐辛子を追加
赤唐辛子は細かく刻んだほうが辛味が出ます

にんにくに火が通り過ぎるのを防ぐため、イタリアンパセリのみじん切りを加えて温度を下げます。イタリアンパゼリは軸があれば一緒に刻むと甘みが出るでしょう。

パセリを追加
イタリアンパセリはにんにくのにおいを抑える効果も

刻んだイタリアンパセリは「独特の風味(メンタトリエン)に新鮮なにおい」と「強い青葉臭」「木のにおい」が混じった(『マギーキッチンサイエンス』より)風味ですが、加熱することで青葉臭が弱まり、新鮮な風味だけが残ります。今回はイタリアンパセリを使っていますが、ふつうに売られているパセリ(葉が縮れたカーリー種と呼ばれる)でも成分は一緒。加熱してしまえば味は変わらないので、どちらを使っても結構です。

今回はパスタのゆで汁ではなく、水を50ml加えます。水ににんにくからうま味が溶け出し、ソースの味になります。これでソースの準備はできました。

水を追加
水がジャーっと沸くようであれば温度が高すぎます。その場合は蒸発分を補うために10mlほど水を足しておきましょう
次ページ次はソースを作ります
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