超強力!「iPhone 14」は大ヒットの予感しかない 4800万画素の実力は?発売前の実機をレビュー

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iPhone 14 Proの2倍で撮影した逆光のクワの葉
iPhone 14 Proの2倍の48mmで撮影した逆光のクワの葉。影になっている幹の表面まできちんととらえており、非常に印象的な写真となっている(筆者撮影)

秋の繊細なカエデの赤、不意に出てきたニホントカゲ、逆光に照らされたクワの葉、まだまだ残暑が残る中、冷たい飲み物のカップに付いた水滴。短いレビュー期間でも、明らかに異次元となったiPhone 14 Proのカメラに、心躍る散歩を繰り返した。撮るものが目に入るよりも美しい。そんな描写力に息を飲む。

4800万画素になったもう1つのメリットは、2倍ズームだ。これまで、0.5倍は超広角カメラ、3倍は望遠カメラを原則として用いており、それ以外の倍率はデジタルズームによって撮影してきた。当然2倍も広角カメラのデジタルズームで、画質の荒れが目立った。

iPhone 14 Proでは、2倍という倍率が追加された。デジタルズームではないため、ノイズもなくくっきりとした望遠写真が撮影できる(筆者撮影)

しかしiPhone 14 Proでは、カメラアプリに2倍ズームボタンが現れ、4800万画素のメインカメラの中央部分を切り抜くことで、デジタルズームではない画像を得ることができるようになり、ズームが扱いやすくなった。

完全無敵に見える新しいメインカメラだが、撮影していて欠点もみつかった。近接撮影はあまり得意ではなく、被写体から10〜15センチ以内に近づくと、超広角カメラをデジタルズームした写真となってしまう。メインカメラ(1倍)の写真との差が激しく、期待する結果が得られなくなってしまうのだ。

メインカメラの性能が高いだけに、こうしたカメラのクセを心得ながらの撮影が望ましい。

基本に忠実に、アップルらしさ色濃く

iPhone 14シリーズは、事前の期待を大幅に上回って登場した。そんな印象を筆者が持った。デザインは2年前のモデルから据え置かれ、チップもスタンダードモデルでは1年前と同様だとすると、評価できるポイントはどこなのか、難しいレビューになるのではないか、とすら思っていたからだ。

アップルは基本に忠実に、カメラとバッテリーの基本性能を、チップレベルから取り組み、スタンダードモデルのiPhone 14ですら、明るい環境での画質向上が認められるレベルで高めてきた。

また、画面内のパンチホールや4800万画素のメインカメラ、常時点灯ディスプレーといった新機能の数々は、Androidスマートフォンではむしろ珍しくないハードウェアではあるが、そこを追加のカスタムエンジンやソフトウェア、デザインを通じて体験に昇華させた点は、アップルらしさを存分に発揮した結果と言える。

一度触れてしまうと、あらゆるiPhoneユーザーがアップグレードしたくなる、そんなラインナップを作りだしている点で、近年まれに見る優れた刷新になった、と評価している。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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