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【帯状疱疹】子育て世代で急増する意外な背景 発症した部位によっては合併症、早期治療が鍵

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いずれにしても帯状疱疹と気づきにくく、背中や腰などに症状が出た場合は、皮膚科ではなく整形外科を受診するケースも多い。発疹が出ても、虫刺されやかぶれと勘違いして、治療が遅れることも。

「帯状疱疹は発疹が出てからでないと診断できません。痛いところに発疹が出てきたら、できるだけ早く皮膚科を受診してください」(浅田医師)

帯状疱疹のウイルスは、特に過労やストレスなどによって免疫力が低下していたり、がんや関節リウマチなどの膠原病で免疫を抑制する薬を使っていたりすると、再活性化しやすい。

最近は、新型コロナウイルスとの関連も指摘されている。新型コロナウイルスの感染が帯状疱疹の発症リスクになるというデータやコロナワクチン接種後に帯状疱疹を発症したという報告もある。

「そもそも帯状疱疹は免疫のバランスが崩れたときに発症しやすいので、新型コロナウイルスに限らずほかのウイルス感染症でも起こりうることです。コロナウイルス特有の理由で帯状疱疹を発症しやすくなるのかということについては、現段階では不明です」(浅田医師)

子どもの頃に接種している人はかかりにくい

一方、子どものころに水痘ワクチンを接種している人は、帯状疱疹を発症しにくい。

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ワクチンを接種すると、弱毒化されたウイルスが体内に潜伏することになるが、このウイルスは帯状疱疹を引き起こす力も弱い。水痘ワクチンが定期接種化されたのは2014年だが、任意接種は1987年から開始されている。つまり、現在30代前半までの人で、幼児期に水痘ワクチンを接種した人は、帯状疱疹にかかりにくいことになる。

現在帯状疱疹は、ワクチンによって予防できるが、50歳以上でなければ接種できない。50歳未満の人ができる対策としては、免疫力を落とさないような生活を心がけること、痛みのある発疹が出たら帯状疱疹の可能性も考え、早めに皮膚科を受診することだ。

(取材・文/中寺暁子)

奈良県立医科大学皮膚科学教室教授
浅田秀夫医師

1984年奈良県立医科大学卒業。大阪大学皮膚科、米国NIH留学などを経て、2007年から現職。日本皮膚科学会皮膚科専門医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医・指導医。

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