「転職」よりも「日々の習慣変化」が幸福度を上げる 「節約」検索は時間の無駄で、ストレスの元凶
ハーバード・ビジネススクールのアシスタント・プロフェッサーにして、心理学者のアシュリー・ウィランズが書いた『TIME SMART(タイム・スマート) お金と時間の科学』。効率性一辺倒ではない、異色の時間術の本だ。「お金より時間が大事」「生産性向上はタイム・リッチ(時間的に裕福な状態)から」「まず、健康で幸福な生活を送る、その後、生産性・創造性が上がる」と説く。『コロナ後ーハーバード知日派10人が語る未来ー』等の著作をもつ、作家でコンサルタントの佐藤智恵氏がアシュリー・ウィランズ氏に、コロナ後の「時間の使い方」がどのように変わったか、聞いた。
テレワークが時間的余裕を奪う
――コロナ禍に出版された『TIME SMART(タイム・スマート): お金と時間の科学』が「異色の時間術本」として話題を集めています。新型コロナウイルスの感染拡大は私たちの時間の使い方にどのような影響を与えたと思いますか。
ウィランズ:新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちに人生観や価値観を見直すきっかけを与えたと思います。パンデミック下で人々が何よりも実感したのは、自分の人生の時間には限りがあることではないでしょうか。人生で最も大切にすべきは時間であることを再認識した人も多いでしょう。
そうはいうものの、私たちの日々の生活は忙しくなるばかりです。コロナ前に比べて、会議の数もメールの数も圧倒的に増え、労働時間も長くなっています。いま、多くの企業が「いつでもどこでも働ける」環境を提供し、テレワークを推進していますが、これがかえって「時間に余裕がない状況」を招く結果になっているのです。
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