スポーツは、やはりネット中継するべきだ

サーフィン大会は世界で620万人が視聴

仏領ポリネシア タヒチ島で行われたサーフ大会のオンライン配信クルー(写真:Kirstin Scholtz/World Surf League via The New York Times)

WSL(ワールドサーフリーグ)によるウェブ中心の放映戦略は、スポーツ放送で起こっている変化を先取りするものだ。テレビからオンラインに移行する視聴者が増え、また視聴者がグローバル化する中で、プロ・スポーツの各リーグはオンラインでのストリーミングを採用している。それが世界中の若者を引き付ける重要なツールだと考えているからだ。

サーフィン界に続けと動き出すスポーツリーグ

しかしその中でも、サーフィン界のモデルは徹底している。放送局やケーブルテレビの力を借りずに、オンラインで何百万人もの視聴者に番組を届けているのだから。それだけ、スポーツ観戦者がオンラインでの視聴を好むということでもある。

「ファンが大勢いるなら当然だ」と、ユーチューブ広報担当のマット・マクラーノンは言う。「スポーツイベントをテレビで放送するようなメディア市場には、ファンは必ずしも取り込まれていない。だが、誰もがオンラインでそのイベントを見られるようにしたら、話はまったく変わってくる」。

主なスポーツリーグはどれもこの現実を受け止めている。NHL(全米プロアイスホッケーリーグ)は最近、ビデオカメラメーカーのゴープロ(GoPro)と組んだ。フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアでシェアできる、試合のハイライトを提供するためだ。ゴルフのPGAツアーも、ゴープロの機材や同ツアーのオンラインネットワーク「スクラッチTV(Skratch TV)」を使って、同様の試みをしている。

また、NBA(米プロバスケットボール)は、ユーチューブで最大のスポーツ動画視聴者数を誇る。再生回数は25億回で、そのほとんどが試合のハイライトの視聴だ。NBAは下部リーグである「Dリーグ」の試合もオンラインで流しており、また中国でNBAの試合を中継するため、中国のインターネットサービス大手のテンセントと組んだ。

しかし、主要なスポーツリーグは今もテレビ局と放映契約を結んで数十億ドルを受け取っている。したがって、オンラインでのハイライトの提供や会員制でのウェブ・サービスは、テレビ放映を補完するものに過ぎない。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、従来型のテレビ放送が優先であると強調する。

次ページサーフ界、放映のために組織も改革?
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ミセス・パンプキンの人生相談室
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ZOZOに立ちはだかる<br>「ゾゾ離れ」より深刻な課題

盤石だったZOZOの収益基盤が揺らぎ始めた。常時割引の有料会員サービスで混乱を招いたが、さらに深刻な事態が。今年度の通期業績が上場後初の営業減益になる見通しとなったのだ。上場以来最大の正念場を乗り越えることができるか?