ゴールドマンですら弱腰?黄昏のウォール街 リスクの高い取引を避け、給与も大幅カット
「謙虚になった」金融機関
金融危機から7年近くが経過した。金融機関各社は規制当局とくんずほぐれつしながら今も利益をひねり出している。とはいえ多くの重要な尺度において、ウォール街は謙虚に変身を遂げつつあるようだ。
ボーナスの金額が減ってきた。売り上げが伸び悩んでいる。業務部門が丸ごと切り離されていく。投資家の間には、金融最大手を解体すべきかと問う声もある。
こうした変化すべての原因は、あまりよく知られていない資本関連のルールにあると言われることが多い。財務指標として、資本はいざという時にどのくらい危機の衝撃を吸収できるかを示すものだ。「われわれは(金融機関が)取れるリスクを大幅に減らした」とティモシー・ガイトナー前財務長官は言う。「銀行業の収益性をほぼ半減させた」。
先頃集まったウォール街各社の幹部たちの間では、進行中そして来るべき大きな変化の数々がしきりと話題になった。それらの変化ゆえにマンハッタンとコネチカット州では立会場でも高層オフィスビルでも空洞化が進み、長年ニューヨークをニューヨークたらしめてきた肩で風を切るような業界の勢いがそがれているのだ。