ゴールドマンですら弱腰?黄昏のウォール街

リスクの高い取引を避け、給与も大幅カット

こういった新規則で特に痛手を受けると思われているJPモルガン・チェースについて、一部の投資家やアナリストは競争力を保つために規模縮小が必要かもしれないと指摘している。

先月、ゴールドマン・サックスのアナリストが書いた報告によると、JPモルガンは現在の形態よりも分散化したほうが価値があるかもしれないという。

解体論も浮上する時勢に

JPモルガンの経営陣は解体の必要性を否定したものの、資本管理に努力を傾注していることを認めている。マリアン・レーク最高財務責任者(CFO)は先月、投資家たちとの電話会議でこう語った。

「(資本という)希少資源を最大限に利用するという難題に、まさに針に糸を通すように出来るだけ集中することに努めている」。

このような大規模な変化に加えて、資本の計算方法などの問題はすべての業務部門にいろいろな影響を及ぼす。日々の経営の中で資本問題を検討しているという世界の金融大手クレディ・スイスのブレイディ・W・ドゥーガンCEOは「新たな環境に適した事業から最高の利益を出すことが肝心になってきた」と述べた。

ドゥーガンを始めとして多くの金融機関幹部が資本の新規則は行き過ぎだと主張し、想定外の結果を招くだろうと指摘している。

その一方で対極的に、連邦預金保険公社(FDIC)総裁だったシーラ・C・ベアーのように金融機関に対して批判的な人々は、まだまだ金融機関の根幹には斬り込めていないとみる。それでも資本規則は業界に初めて厳しい問いを突きつけているとベアーは語った。

「過去にはなかった吟味となる。健全だと思う。金融機関がああいう規律に取り組むことは悪くない」。

(執筆:Nathaniel Popper 記者、翻訳:石川眞弓)

(c) 2015 New York Times News Service

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