男女でこうも違った「コロナ自宅療養」の収入影響 非正規ほど無給で年収400万未満の4割が収入減

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「自宅待機命令」、「年次有給休暇」、「病気休暇(全額支給)」という3つの場合には、給与は全額支給される。ただし貴重な年次有給休暇を病気や自宅待機で使ってしまうのが残念だったと、自由回答に何件も意見が寄せられた。

「病気休暇(sick leave, sick pay)」は、業務と因果関係のない病気によって就業できなくなった従業員に対して、心身が回復するまで休暇を与える制度である。公務員にとっては法定休暇だが、民間企業にとっては義務ではないので企業全体の23%が導入しているにとどまり、有給か無給か、雇用形態による適用の可否なども各企業の判断に任されている。  

有給を使わざるをえなかった非正規社員

図2には、職業による違いが明瞭に示された。公務員と教職員(一部は公務員だろう)の多くは「病気休暇」を取得している。民間会社の正社員では「自宅待機命令」と「年次有給休暇」が半々だ。しかし会社員でも契約社員や派遣社員の多くは「年次有給休暇」を使わされている。

それに対して、民間のパート・アルバイトでは「欠勤等の無給休業」が多数を占める。すなわちいわゆる正規雇用か非正規雇用かによって扱いが異なることが明らかである。非正規雇用の人たちは安心して病気療養ができるようにする制度からも排除されている。特に今回は感染症のため、社会や会社を守るために出勤を止められているにもかかわらずだ。

では、自宅療養者のケアをした人たちはどうだろうか。「自宅療養者の看病や世話にもっとも中心的役割を果たした方」の職業を男女別に集計してみると、男性の45%が正社員であるのに対し、女性は正社員、パート・アルバイト、主婦専業に大きく分かれる(図3)。

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