気づけば「組織依存な会社員」全力で脱出するコツ 何がキャリアのブレ―キになっているか知ろう

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課長との話を終えて会議室を出ると、気持ちは晴れ晴れとしていた。勇気を出して、課長に聞いてよかった。会社に必要とされていないのではなく、自分のことを必要としてくれる場所があったのだ。それが分かっただけでも、得たものは大きかった。

前進の要は、解決策を考え実行に移すこと

これまでは、悩みがあると「どうしてこうなってしまったのか」と頭を抱え、クヨクヨしていることが多かった。けれど今回は、ただ悩むのではなく解決策を考え、その解決策を実行に移したことで、一歩前進できた。

『キャリアの悩みを解決する13のシンプルな方法 キャリア・ワークアウト』(日経BP)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

この一歩は、成長の証し。悩みを解消するための具体的な「アクション」を設定し、「解決志向」「未来志向」で戦略を立てる。僕はその大切さを、学ぶことができたのだ。

ただ、気になることがもう1つある。それは、「このまま今の会社に居続けていいのか?」ということ。社会人になってから約12年。友人や同僚が、自らの意志で「転職」するのを見てきた。

「プロティアン・キャリア」が自分の意志で自由にキャリアを形成していくことなら、
異動をそのまま受け入れるのではなく、「転職」という選択肢を選ぶ道もあるのではないか?

インターネットを検索すると、「転職は35歳が限界」だと言っている人もいる。だったら、これをきっかけに転職をすることで、自分のキャリアを切り開く経験をしたほうがいいのではないか――。

彼はまた新たな方向に考えを進めることになるのだった。(次回に続く)

田中 研之輔 法政大学キャリアデザイン学部教授/一般社団法人プロティアン・キャリア協会代表理事

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たなか けんのすけ / Kennosuke Tanaka

法政大学キャリアデザイン学部教授。UC.Berkeley元客員研究員、メルボルン大学元客員研究員、日本学術振興会特別研究員(SPD:東京大学 PD:一橋大学)。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門はキャリア論、組織論。社外取締役・社外願問を31社歴任。個人投資家。ソフトバンクアカデミア外部一期生。専門社会調査士。プログラム開発・新規事業開発を得意とする。著書に『プロティアン』(日経BP)など。企業研修やセミナー登壇は200社を超え、受講者は10万人を超える。

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