ここ20年で創業し、保有株の価値を高めて「株式長者」社長となったのは誰か――。2000年以降に設立した上場会社のうち、役員代表者が持つ株式数と株価を掛け合わせて保有額を算出、高い順にランキングした。首位は国内フリマアプリトップのメルカリ山田進太郎社長。1~5位はIT企業が続いた。トップ100社の業種別の内訳は、情報・通信業が47社と約半数を占めるなど、これまで約20年はIT企業が牽引してきたことが鮮明となった。
東洋経済新報社が全上場会社を対象として行う『会社四季報』大株主調査をもとに、会社の代表権を持つ役員に絞って、株式の保有状況を調べた。個別銘柄の保有、複数企業の株を保有している場合は合算しない。資産管理会社などの別名義での保有分も除いた。
トップ5はいずれもIT企業
1位は1232億円となったメルカリの山田進太郎社長だ。2013年2月に会社を設立し、上場する前から、国内随一の「ユニコーン(評価額10億ドル超の非上場ベンチャー)」として注目を集めた。2018年、東証マザーズへの上場会見では「これからの時代は、テクノロジーで差別化できないプロダクトは生き残れない」と話した。テクノロジーへの投資を積極的に行うほか、アメリカに進出するなど、グローバル企業を目指している。
2位は1226億円、ビジョナルの南壮一郎社長だ。20年2月に株式移転でビショナルを新設し、2007年に設立したビズリーチは完全子会社となった。2021年4月に上場。即戦力人材に特化した転職サイト「ビズリーチ」が急成長。転職希望者、企業、転職エージェントの3者をマッチングする会員制転職プラットフォームを展開している。
3位は1220億円となったグリーの田中良和会長兼社長。同社は2004年12月設立、2008年12月に上場した。ネット交流サイト「GREE(グリー)」を運営しており、現在はゲームのヒットを飛ばすほか、バーチャルライブ配信アプリも好調で海外展開を強化している。
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