家族が仕事にいっている間に、1人でご自宅で過ごすことが難しい場合には、冒頭のAさんの母親が利用しているデイサービスのように、「仕事に行っている間に預けられる場所」が必要になってきます。
ここで問題になるのは、利用者が「行きたくない」と言い出す場合です。そうしたときは、なぜ行きたくないのかを、まず聞いてみること。なぜなら「デイサービス=やりたくないことをやらされる場所」「認知症の方がたくさんいる場所」など、ネガティブなイメージが先行していることがあるからです。
しかし、一口にデイサービスといっても、今は施設によってさまざまな特色があり、実際に足を運んでみると、イメージと違うこともあります。利用者に合った施設選びができると、単に預けるだけではなく、本人にとってより有意義な時間を過ごすことができます。
デイサービスを検討する際には、下見をしたうえで、本人の希望に合った施設を選ぶとよいでしょう。
「行く気にさせる」話術とは
本人の「行きたくない」気持ちに働きかけるには、話の持ちかけ方も大事です。「あそこに行けば、囲碁ができますよ」など、“施設だからできること”を挙げてお誘いするのも1つ。また意外と「みんなが行ってるよ」という一声が決め手になる人も多いです。
ちょっとしたことではあるのですが、利用する本人が「それなら行ってみようかな」と思える伝え方を心がけることで、介護サービスへの印象も変わってきます。
仕事をしながらの介護は大変なこともありますが、利用できる制度やサービスもたくさんあります。家族だけで悩まず、こうした公的な支援をとことん活用することで、本人も家族も、それぞれの人生を大切に過ごしていってほしいと思います。
(構成:ライター・松岡かすみ)
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