実録!メタバースビジネスのメリットと課題 メタバースの特性を生かすサービスなのかが鍵

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ではメタバースの特徴を生かしつつ、ビジネスとして成立させる方法はないか。例えば1つの案として、イベント型のメタバースが考えられる。イベント型のメタバースは前出したように、ビジネスとの相性もいい。イベントであれば、メタバースを活用することで、場所、開催期間の制約を取っ払うことができる。

例えば「バーチャルマーケット」では、メタバース上に出展企業のブースが設けられ、そこにユーザーが来場し、さまざまなイベントを体験することができる。

企業はマーケティングの一環として導入しやすく、アバター店員が実際に接客することもできる。販売力はまだそこまであるわけではないが、売り上げに直結することもある。

こうした利点を生かし、筆者は教育型メタバースだけでなく、イベント型メタバース事業にも着手している。事業パートナーであるテイケイワークス東京株式会社と共同で開発したのが「メタバース型就職イベント」だ。本記事用にデモ版も作成したので、体験してみてほしい。(デモURL
【アカウント】teikeiworkstokyo.metaverse@gmail.com
【パスワード】tWtxUzuz0808)

このサービスでは、会場で期間限定で実施されている就職フェアを、メタバース上で実施し、かつ開催期間を限定せず、つねにオープンの状態で求職者を迎え入れる。「メタバース上の就職イベント」というよりは「メタバース上の採用窓口」のほうが実態に近い。

就職イベントを行うメリット

メタバース上で就職イベント(採用窓口)を行うメリットには、次のようなものがある。

・ライブ配信のような「オンライン企業説明会」とは違い、メタバース上で自分のアバターを操作することで、参加型の就職活動体験ができる
・就職イベントと違い、開催期間を限定する必要がない(つねに公開されている)
・興味がある企業にはメタバース上からチャットを送ったり、ZOOMなどのライブチャットで話をすることができる

このように、メタバースを活用する狙い、メリットがないと、「ただメタバースでやっているだけ」になってしまう。

今後、メタバースのビジネス活用が進むかどうかは、通信環境やデバイスの進化だけでなく、メタバースの利用に慣れる人も増え、かつ企業側が「メタバースの特性」を理解したうえでビジネス活用策を見いだせるかが鍵となるだろう。

より活用事例が増えれば、メタバースを事業に活用する「メタバースコンサルタント」といった職種も今後出てくるかもしれない。メタバースを取り巻くビジネス環境がどのように変わり、成長していくか、楽しみだ。

川畑 翔太郎 UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ) 代表取締役

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かわばた しょうたろう / Shotaro Kawabata

1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生の誘いと自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2024年よりIT/DX分野の教育研修事業「ウズウズカレッジ」を分社化し代表取締役に就任。就活メディアはこちら、X(旧Twitter)はこちら、YouTubeはこちら

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