薬の裏側を知らないあなたが損していること もっと「安く」「正しく」効く処方箋
余談となるが、薬局で処方されるほとんどの薬は、中身のおよそ9割がまったく効果のない粉で作られている。それは「乳糖」という糖の一種。実際に効果のある原薬は、濃度が濃く1回に必要な量は耳かき1杯程度と少量。
これだけでは、単純に飲みづらいために、乳糖と合わせて量を増やして飲みやすくしている。また、薬によって量の増やし方はさまざまで、2倍にするものから1万倍にするものまでと、幅がある。
新薬の開発費は、およそ200億円
新薬が市場に出回るまでには、さまざまな試験が行われ十数年という歳月がかけられている。
1品目当たりの研究開発費は、150~200億円にものぼる。新薬は、「非臨床試験」という動物試験、「臨床試験」という健常な男性の治験を行ってさまざまなプロセスを経て、私たちの手元に届く。開発から、十数年もの歳月を経てようやく市場に出回る新薬が完成する。その開発成功率は約6000分の1ともいわれ、新薬の研究者となったとしても一生、薬をつくれない人もたくさんいる。
薬剤師は処方箋をもってきた患者の病歴やアレルギー歴などを聞き出し、時には「疑義照会」といって処方箋内容に疑問があれば医師に問い合わせることもある。また、在宅治療を必要とする人には、自宅まで訪問し血圧を測り、薬の効き目や副作用のチェックを行い、情報を医師や看護師と共有して治療に役立てていく。
私たちのような薬の素人からすれば、医薬品のことは知らない事だらけ。「医師から処方された薬を飲めば、それでいい」と考えず、もし、医師から処方された薬が身体に合わないと感じたとき、薬に関して疑問を持ったときは、気軽に薬局の薬剤師に相談してみるといいだろう。
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