【産業天気図・石油】原油価格は再上昇だが値上げ一服で業績弱含み

2004年度は10月25日に1バレル=55.67ドル(NY市場)と、史上最高値に乗せた原油価格。その後、年末に向けて下落したが、年が明けて欧米の寒波やOPEC減産観測を受け、再び上昇に転じた。日本の石油会社が購入するドバイ原油は、既に最高値を更新している。この再上昇で、従来05年度は「反落」だった原油価格の見方も、次第に「高止まり」が大勢になりつつある。年平均で40ドル台半ばというのが市場のコンセンサスだ。
 日本の石油会社も、今期は原油高を満喫した。増益率で倍増はおろか、新日本石油のように3倍超の企業もある。原油高をガソリンなど製品価格に転嫁できたうえ、値上げしても需要は伸びたからだ。
 ただ05年度は高水準とはいえ、さすがに利益は一服しそうだ。今期業績を支えた在庫評価益が剥落するうえ、SSなどでの小売価格も、ひところの値上げ続出から沈静化しつつある。原発稼働で、火力発電用の重油など産業向けの低価格圧力も強い。今期水準が高過ぎるせいもあるが、新日石のほか、昭和シェル石油やコスモ石油など大手の業績は、ほぼ横ばいから弱含み程度に着地しそうだ。空模様としては『晴れ時々曇り』となろう。
【大野和幸記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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