日本人タジタジ「外国人の強烈な自己主張」の正体 グローバルで勝つために「悪ガキ人材」重用せよ

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つまり、欧米人がハードネゴシエーターのように映るのは、彼らが論理的だからではなく、単に、彼らが自分の要求を強く主張するスタイルに慣れているから、それだけなのです。

「私はこれが好き」は揺るがすことのできない事実

先日何気なくテレビを見ていたら、「今日何が食べたい?」という問いかけに対して、「何でもいいよ」と答える旦那さんが多く、世の奥様方はたいへんイラついている、という話をしていました。

テレビでは「献立を毎日考えるのは大変だから、一緒に考えてよ」と思い、旦那さんに問いかけをしているのに、その真意を旦那さんがくみ取ってくれないのが、奥様たちのイライラの原因だと解説していました。

つまり、「何でもいい」という旦那さんの言葉に、旦那さんの「非協力的なスタンス」が見え隠れしているというのです。 

日本の場合、奥様のイライラは、テレビのインタビューで憂さを晴らすくらいで、多くの場合済みますが、欧米で同じ回答をしたら、下手をしたら離婚沙汰に発展しかねません。

というのも、欧米人は、子どものころから「何が好きか?」を日常的に問われて育ちます。オレンジジュースとコカ・コーラ、どちらが好きかを問われたら、ハッキリと自分の好きなほうを主張しなければ、「じゃぁ、いらないのね」と、どちらももらえなくなってしまいかねません。「どちらでもいい」は通用しないのです。繰り返し「何が好きか」を問われるのは学校生活でも同じです。

さて、自分が「好きだ」「やりたい」と思うことは、その人にとって、誰にも揺るがしがたいファクト(事実)です。

例えば、「納豆は身体に良い」と多くの人は思っていますが、これはファクト(事実)ではありません。なぜならば、「納豆は身体に良い」というのは1つの見解でしかなく、事実かどうかは分析の結果次第で変わるからです。

一方、「私は納豆が好きだ」ということを確かめるのに、リサーチなどする必要はありません。本人が「好きだ」といえば、それがファクトになるからです。

先ほど説明したとおり、欧米人は「私はこれが好きだ」ということをハッキリとさせるよう、強要され、かつその好みを尊重されながら育ちます。

言い換えると、「自分の言うことは常に正しい」と単純に思い込める環境で育ちます。だから、自然と「自己肯定感」が高まるのです。

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