今後のEVに必要不可欠なeAxleの現状と最新動向 小型・軽量なシステム開発が電動化のカギに

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AAMが出展したアイペイスを搭載したイーアクスルユニット(筆者撮影)
アイペイスに搭載されたAAM製イーアクスルユニット(筆者撮影)

今回の展示会では、イーアクスルを展示した海外の自動車部品メーカーも複数あった。例えば、AAM(アメリカンアクスル&マニュファクチャリング、American Axle & Manufacturing Holdings, Inc.)では、ジャガー初のBEVであるSUVタイプの「I-PACE(アイペイス)」に搭載されたユニット「エレクトリック・ドライブ・ユニット」を披露した。

商用車向けユニットとなる「e-Beam」(筆者撮影)
商用車向けユニットとなる「e-Beam」(筆者撮影)

アイペイスは、永久磁石同期モーターと車軸を一体化したこのユニットをフロントとリアに搭載するAWD(4輪駆動)車で、最高出力は294kW(400ps)を発揮。高いトラクション性能により0-100km/h加速4.8秒という優れた動力性能を持つ。ちなみにエレクトリック・ドライブ・ユニットの場合、インバーターは別体式となっている。また、AAMでは、ほかにもインバーターも一体となった商用車向けユニット「e-Beam」も展示しており、さまざまな自動車メーカーのニーズに対応しているという。

48V仕様の小型ユニットを展示したヴァレオ

48Vイーアクセスユニットを搭載したデモカー「48Vライトeシティカー」(筆者撮影)
48Vイーアクセスを搭載したデモカー「48Vライトeシティカー」(筆者撮影)

海外メーカーでは、ほかにもフランスに本拠を置くヴァレオが、小型モビリティ向けの「48V eAccess(48Vイーアクセス)」や最大出力60kWまで対応する「スマートeDrive」、最大100~120kWに対応する「高電圧eAxle100kW」など、さまざまなタイプのイーアクスルを展示した。

ヴァレオの48Vイーアクセスユニット(筆者撮影)
ヴァレオの48Vイーアクセス(筆者撮影)

なかでも48Vイーアクセスは、最大出力13.5kW(18.3ps)の非常にコンパクトなユニットだ。ブースには、シトロエンが2020年に発売したマイクロEVの「AMI(アミ、日本未導入)」をベースに、同ユニットを搭載したデモカー「48Vライトeシティカー」も展示されていた。ヴァレオの担当者によれば、こうした展示は、商用向けなどの小型モビリティを開発するスタートアップ企業へアプローチすることが目的だという。

その背景には、海外と日本で電動ユニットの仕様が違うことが影響している。ヴァレオ担当者いわく、もともと48Vイーアクセスは、発進時や加速時にエンジンをアシストするマイルドハイブリッド車向けに開発されたユニット。海外の自動車メーカーでは採用実績も多いが、日本ではマイルドハイブリッド車は12V仕様のユニットが主流のため、48Vシステムの同ユニットの採用は難しい。そのため、国内では、前述のように、荷物運搬向けなど小型モビリティのパワートレインとして、新興メーカーなどへアプローチする戦略にしたのだという。

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