コーヒーを「適量飲めば病気リスク減る」は本当か 急に断つと出る「風邪に似た離脱症状」に注意
このように、コーヒーには、心の健康維持という効果も期待されています。
また、「健康」とは必ずしも結びつかないかもしれませんが、コーヒーを飲むことで、目が覚めたり、エネルギーが湧き起こったり、集中力が上がったりといった影響がもたらされるメリットも知られています。そしてこのメリットこそが、おそらく多くの人がコーヒーを飲み始める理由の一つでしょう。
一方で、コーヒーによる「副作用」にはどんなものがあるのでしょうか。
コーヒーの副作用は摂取量による
例えば、カフェインを短期的に摂取すると、頭痛、不安、手のふるえ、動悸や不眠などの副作用があることがよく知られています。また、長期的な摂取では、副作用として不安障害との関連性を示唆する報告もありますが、因果関係までは明らかになっていません。
コーヒーを飲むことは頻尿の症状とも関連するため、男性で前立腺肥大がある場合、その症状を悪化させる可能性があります。私が診察した前立腺肥大の薬を内服中の患者さんの何人かには、実は日々飲んでいるコーヒーが良くなかったというケースがあり、意外な落とし穴かもしれません。
また、「コーヒーには発がん作用がある」という説を聞いたことがある方もいるでしょう。焙煎したコーヒー豆には、アクリルアミドという、動物に発がん性を持つ物質が含まれるため、そのような懸念が生まれています。ただ、これまでがんの発症とコーヒー摂取の関連性を調べた研究では、がん発症との関連性は認められておらず、人間への発がんリスクの可能性は低いと結論づけられています。むしろ、コーヒーを摂取したほうががん予防に働くかもしれないと示唆した研究もあります。
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