STAP問題、小保方氏が懲戒解雇相当のワケ

理化学研究所・懲戒委員会が判断

STAPはなかった。論文の筆頭筆者小保方晴子氏は「懲戒解雇相当」の処分が妥当とされたが、すでに辞職している(写真は2014年4月のもの、撮影:ヒラオカスタジオ)

小保方晴子氏は懲戒解雇相当だがすでに辞職

理化学研究所は、2月10日午後3時から、不正認定された「STAP論文」の関係者処分について会見を開いた。出席者は、堤精史人事部長と加賀屋悟広報室長の2人。

筆頭筆者だった小保方晴子元研究ユニットリーダーは、2014年12月に自主退職し、それが認められているため、直接の処分はできないものの、懲戒解雇相当と判断。共著者で指導的立場にあった若山照彦山梨大学教授は出勤停止相当(規定上は最大で1年)とし、客員研究員の委嘱は解除した。

また、小保方氏が所属していたCDB(発生再生科学総合研究センター)の当時センター長だった竹市雅俊氏(現・多細胞システム形成研究センター特別顧問)は論文作成過程での管理責任により譴責処分。共著者で検証実験も行った丹羽仁史プロジェクトリーダー(当時)は、懲戒には当たらないものの、共著者としての一定の責任はあるとして、文書による厳重注意となった。竹市氏は自主的に給与の10分の1(3カ月分)を自主返納する。また、「研究不正を事前に発見し、不適切な論文の発表を防ぐことができなかった責任を重く受け止める」とのコメントも発表した。

懲戒委員会から竹市氏への最初の通知は1月30日。不服申請期限の切れる2月9日をもって確定したため、小保方氏など他の人には本日付けで通知したという。若山氏には直接口頭で、小保方氏にはメールで伝えたというが、小保方氏本人が確認したかどうかはわからないという。8月に自殺した笹井芳樹副センター長(当時)についても、相当の責任を認めたものの、故人であるため公表は差し控えられた。

論文に関する特許については引き続き、共同出願者であるハーバード大学側と取り下げの方向で協議中であり、ハーバード側が同意しない場合でも共同出願者から理化学研究所側は下りるなどの方向で考えているという。

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