「スマホをいじってばかりの人」のあごが危険な訳 長期のマスク生活で顎関節症に気づかないことも

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その症状があごを動かす筋肉に出た場合は「筋肉痛」となり、あごを動かすと傷めた筋肉に痛みが出ます。あごの関節の内部に起こると「捻挫」状態なので、関節を指で押したりあごを動かしたりすると関節の中に痛みを感じます。

また、あごの構造に影響が出ると、関節の中にある「クッション」の位置がずれてしまいます。あごを動かすと「カクン」「ゴリッ」という音がする人は人口の20%はいるといわれるほど一般的な症状で、口を開け閉めするたびにズレたクッションが関節の骨と骨の間に挟まったり抜けたりするときに音がします。

さらに「クッション」がズレたままで口を開け閉めしても骨の間にはまらなくなると、今度はズレた「クッション」があごの動きの邪魔をして口を開けられなくします。ダメージが骨にまで及ぶと「骨の変形」として表れ、あごを動かすときの痛みだけでなく、骨から来るつねにジワーっと痛みを感じることもあります。

急増の理由はスマホの長時間使用!?

イメージしやすいあごへの負担としては「悪い噛み癖」「食いしばり」「歯ぎしり」「硬いものを噛む」が挙げられます。他方「これがあごへの負担になるの?」と思ってしまう負担に「うつ伏せ寝」「頬づえ」「高い枕」「電車でのうたた寝」「爪を噛む癖」などがあります。顎関節は強い負担でも短時間であれば耐えられるのですが、弱くても長時間かかる負担には弱いという特徴があるからです。

通常は上下の歯は触れ合ってなく2mm程度の隙間があるのですが、緊張などによって唇を閉じる力が強くなり、「歯列接触癖(TCH)」という癖が身につくと、つねに上下の歯が「軽く」接するようになります。たったこれだけの負担と思うかもしれませんが、この癖があるだけで顎関節症になるリスクが2倍にも増えます。

次ページ「スマホの長時間使用」がなぜよくない?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事