2021年でも飲酒運転の死亡事故は152件も発生
飲酒運転は悲惨な結末に直結する。1999年11月に東京都で発生した幼児2人の死亡事故、2006年8月に福岡県で発生した幼児3人の死亡事故は、いずれも飲酒運転が原因だったことから大きな社会問題となった。
警察庁によると、2000年の飲酒運転による死亡事故は1276件、同重傷事故は3193件発生していた。それに対し国では2001年に刑法を改正し、飲酒運転時の事故も視野に入れた「危険運転致死傷罪」を新設。翌2002年の改正道路交通法では厳罰化とともに、「酒気帯び運転の罰則適用対象」が見直された。さらに2007年の改正道路交通法では「飲酒運転及び助長行為の厳罰化」も織り込まれた。
これらの対策により、2008年の飲酒運転による死亡事故は305件(2000年比23.9%)、同重傷事故は717件(同22.5%)にまで減少した。が、以降の下げ幅は減少し、2021年においても同死亡事故は152件、同重傷事故は288件発生している。
その後も法律の強化や厳罰化は継続された。2009年の改正道路交通法では「行政処分の強化」がなされ、2014年には「自動車運転死傷処罰法」が施行されている。
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