「褒め方」で差が出る自分を受容できる子の育て方 「いい点数ですごい」という褒め方は何がダメか
「いい点数だね! すごいね」と結果だけを褒めると、「よい点数を取ったあなたがすごい」というメッセージになってしまいます。逆に考えると、「よい点数を取れないあなたはすごくない」というメッセージになりかねないわけです。
ですからよい結果が出たときほど、その結果にたどりつくまでのプロセスを褒めてあげましょう。その結果を出したあなたも素晴らしいし、その結果がなくても素晴らしい、というメッセージを送ってあげることが、結果に左右されないしなやかな心を育てるのにプラスに働きます。
褒め方は子どもの「自己受容」にも影響する
できている自分はもちろんOK、できていない自分もOK。いいところも悪いところも含めて、自分を丸ごと受け入れるということは、しなやかな心を保つためにとても重要です。
自分を丸ごと受け入れることを「自己受容」と言いますが、それができるようになるためには、親から「どんな自分も受け入れてもらえている」と感じられることが大切です。
たとえば前述したように、親がいい結果を出したときにしか褒めてくれなければ、子どもは「よい結果を出した自分は受け入れられている」「よい結果を出さないと受け入れられない」と感じてしまうでしょう。
その意味で、いい結果を出したときも、その結果だけを褒めることはせず、「頑張って勉強したからだね」「毎日努力したからだね」と、そのプロセスを褒めることが必要なのです。
結果が出なかったときも、基本的に声のかけ方は同じです。
「頑張って勉強していたよね」「毎日努力していたよね」と毎日の頑張りを認めて、褒めてあげてください。本人が結果を気にしていたら、ただその胸の内を受け止めてあげるだけでかまいません。
そして「毎日頑張っていたことをお母さんは知ってるよ。今回はたまたま結果につながらなかったんだよ」と応援するような言葉をかければいいと思います。
結果が出ていないことは、本人がいちばんよくわかっていますから、親はその気持ちを受け止める役割に徹しましょう。
「もっと勉強時間を増やしたほうがいいんじゃない」などとアドバイスをしたくなりますが、そこはグッと我慢しましょう。
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