5位は22.5ポイント(24.0%→46.5%)増加した通販主力の無添加化粧品メーカーのファンケルだ。女性管理職数は72人(35人→107人)増えている。同社は、店舗管理職も含め、管理統括する女性の割合を2023年度中に50%にすることを目標としている。
同社では、子が小学校を卒業するまで適用される短時間勤務制度などを導入するほか、「介護」「長期療養が必要な身体の病気」「身体障害」を抱える正社員が、本人の希望する時間や日数でフレキシブルに勤務できるよう、アソシエイト正社員という区分を2019年4月に新設し、個別の事由に応じ、仕事の両立を可能とすることで、正社員として長く活躍してもらうことを目指している。
6位は22.0ポイント(2.9%→24.9%)増加した高知県の第二地銀の高知銀行だ。女性管理職数は97人(5人→102人)増えている。同行は、女性管理職比率30%以上を目標としている。同行の特筆すべき仕事と家庭の両立支援制度としては、結婚、妊娠、出産、育児、介護、家庭の転勤等による退職者を対象に、一定の条件はあるものの、就業可能となったときにキャリアリターンすることができる「キャリアリターン制度」の導入が挙げられる。
以下、7位第一生命ホールディングス(21.6ポイント増)、8位ウィルおよび日本生命保険(19.4ポイント増)、10位りそなホールディングス(18.4ポイント増)と続く。
金融業種に属する会社が大きく比率を増やした
この100社(97位)までのランキングを見ると、過去10年間に女性管理職比率を10ポイント以上増やした会社には、保険業、銀行業、証券・商品先物、その他金融業といった、いわゆる金融業種に属する会社が多いことがわかる。しかしながら、それらの会社が次にご紹介する女性管理職比率ランキングで上位を独占しているわけではなく、最も高い順位が住友生命(女性管理職比率:44.6%)の19位であり、明治安田生命でも39位だ。
このことは、この10年間、金融業界で女性管理職比率向上のためにいろいろと施策に取り組み、大きく改善できた会社が多かったと言える反面、かつては女性管理職比率がかなり低い業界であったこともうかがえる。
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