「シャトレーゼ」に家族連れが押し寄せるワケ 100円台で買えるどらやきやスイーツが大人気
ただこのようなブランド力がある意味、足かせになり、例えば都市部への展開や、贈り物需要の取り込みといった多軸の展開を阻んできた。
そこで打開策として同社が打ち出したのが、プレミアムブランド「ヤツドキ」だ。2019年9月、あえてスイーツの激戦区、銀座に1号店をオープンした。以後も青山や自由が丘、白金台と、高級ブランドの並ぶ街での出店が続く。
ショートケーキ1つが1000円するような高級洋菓子店が並ぶエリアで、ヤツドキが勝負するポイントは、ファームファクトリーモデルで可能となる上質な素材と、やはりコストパフォーマンス。周辺の店に比べ2〜3割程度は安く設定されているという。
「ヤツドキ」とシャトレーゼの違い
ただ、ヤツドキではアイスや糖質カット商品など、シャトレーゼと同じ商品も販売されている。違いはどこにあるのだろうか。
大きな差別化ポイントは、素材の調達先を八ヶ岳エリアに限定したオリジナルスイーツだ。また仕上げを店舗内厨房で行うことによる、できたてのフレッシュ感もヤツドキならではの付加価値だ。ヤツドキでしか手に入らないスイーツもあるという。
中でもカフェを併設する汐留日テレプラザ店では、店舗限定の「しぼりたて生モンブラン」(1100円)を提供している。これは「シャトレーゼ」のエッセンスを詰め込んだようなスイーツだ。
まず驚くのがその大きさ。栗ペーストは国産和栗と砂糖のみを使っており、約130gと気前よく盛りつけられている。中心部には和栗と生クリームを詰めた最中、牛乳アイスクリームを配置。シャトレーゼらしい和と洋の融合で、濃厚な栗の甘味を、ひんやりとしたアイスと最中で和らげられるのも嬉しい。
アイスクリームを使うところからイートイン限定となっており、注文を受けてから作り始めるので、まさにできたてをその場で味わえる。
ヤツドキオリジナルで開発され、その後シャトレーゼの定番商品になったのがプレミアムアップルパイだ。ヤツドキでは店内で焼き上げたものを購入できる。
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