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「シャトレーゼ」に家族連れが押し寄せるワケ 100円台で買えるどらやきやスイーツが大人気

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価格については、ヤツドキオリジナルスイーツに関しては若干高めのようだ。例えばシャトレーゼの「無添加特濃プリン 生クリーム仕込み」が162円に対し「八ヶ岳明野町契約農場うみたて卵のプリン」は270円。シャトレーゼの商品は価格を変えず販売されている。人気商品も、「八ヶ岳明野町契約農場うみたて卵のパイカスタードシュー」などオリジナル商品のほか、プレミアムアップルパイやバターどら焼き、苺のショートケーキと、シャトレーゼとかぶるものも多数ランクインしている。

7月16日までの期間限定商品、さくらんぼと苺のフロマージュタルト(529円)と、シャトレーゼでも人気の高いプレミアムアップルパイ(399円)、バターどら焼き(162円)。和菓子には南アルプスの天然水で炊いた小豆を用いており、同社のこだわりが込められている(撮影:尾形文繁)

ただ同社によると、夏以降、オリジナルの新商品が多数発売されるとのことだ。

素材を厳選した、シャトレーゼよりちょっと高級感のあるスイーツが並ぶ(撮影:尾形文繁)

なおシャトレーゼでは「樽出し生ワイン」通い瓶ボトルサービスのファンも多いが、ヤツドキ店舗でも同様に行っているそうだ。シャトレーゼホールディングス傘下のワイナリーと同様のサービスを店舗でも行うようになったもので、非加熱、無濾過ならではのフレッシュなワインを産地に行かなくても味わうことができる。初回は容器の料金157円がかかるが、次からは容器を持ち込めば、容器代は無料となる。ワイン自体が非加熱のため、店舗で洗浄済みの容器に交換したうえでワインを詰めてもらえる。

「値上げをしない」宣言

これまでは郊外にあり、自家用車を持っていない人には近寄りがたかったシャトレーゼ。ヤツドキの出店により、シャトレーゼと同じワクワク感を都市部でも味わえるようになったほか、ちょっと高級なスイーツを買う楽しみもできたことになる。すでに大阪や京都のほか、北海道、宮城といった地方にも展開しており、シャトレーゼの都市型モデルとして出店が加速しそうだ。

昨今の原料費値上がりは同社にとっても打撃となっているが、「値上げをしない」旨の宣言をしており、ヤツドキの店舗内にもポスターの掲示が見られた。シャトレーゼと合わせて国内680店舗、海外140店舗を展開しており、仕入れのボリュームメリットにより、ある程度のコストアップを調整する。

そのほか社内で「改善提案制度」を展開し、例えば生産ラインの自動化促進や配置替えによる効率化、使用包材のスペック変更といった小さな改善を積み重ねている。月500件以上の現場提案が継続的に提出されており、2022年の1〜4月で約2億円のコストダウンを達成したそうだ。

不安に満ちた社会状況の中、人はスイーツにひとときの幸せ、やすらぎを求める。大手企業が軒並み値上げをする中、庶民の味方を貫く同社の姿勢に、改めてブランド価値を感じる消費者は多いことだろう。

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