いかがでしたか。「すべてに○をつける」というのはとても大事な考え方です。東大生は「半分しか水が入っていない」を「半分も水が入っている」に変える能力を持っています。これが「リフレーミング」です。
「自分の部屋がないのは、かえって自習室で集中できるから○」「部活があれば生活にメリハリができて充実感が得られるから○」というように、リフレーミングとは「否定的なフレームで物事を捉えてしまっているときに、肯定的なフレームでひっくり返して捉えてみる」という考え方です。
これは、ただのポジティブシンキングとは違います。プラスなことの中からも、次に生かすポイントを見つけることも必要です。
例えば、テストが99点だったとしたら、それに満足せずに「1問ミスしなければ」と考えて次の勉強に生かします。もっといえば、たとえ満点だったとしても、「もっと速く解けたはずだ」「この解法があまりエレガントじゃなかった」と考えて、ただ○のままにしておかず、もっと大きな○を作れるように考えられる人が強いのです。
こんな話があります。東大生の友だちに「なぜ東大に来たのか」と問うと、たいていの人は「日本一の大学だから」とか「こんなことをしてみたいから」とプラスなモチベーションを話してくれます。
しかし、「東大の受験勉強を続けられたモチベーション」を問うと、答えは真逆になります。「あいつに負けたくない」「いじめられっ子のままじゃ嫌だから」「田舎に居続けたくなかったから」と、マイナスなモチベーションが増えるのです。
ただポジティブなだけでもネガティブなだけでもなく、「~したい」と「~したくない」の両方を持っている人が東大に受かっているのです。
「東大に行ったらモテる」と言われて一念発起
ここで、僕の話をさせてください。僕の両親の実家は夜逃げしたことがあり、僕自身は世帯年収が300万円台の家で育ちました。両親が自分のことを本当にかわいがってくれたので、何か不自由を感じることはありませんでしたが、裕福な暮らしはできませんでした。
そんな自分が東大に行きたいと思ったきっかけは、すごくくだらないことですが、高校の先生に「お前、東大行ったらきっとモテるぞ!」と言われたことです。「モテるのか!じゃあ頑張ろう!」とプラスなモチベーションからスタートしたのを覚えています。そう考えると自分はポジティブシンキングが得意なほうなのかもしれません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら