「投資をする親子」としない親子の決定的な差 「未成年口座」で「格差」はますます開いていく

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実際に、2015年3月にできた法律で、親権者(子どもを育て、子どものお金を管理し、子どもの代わりにさまざまな契約などを行う親のこと)と一緒なら、子どもでも投資をすることができるようになっています。未成年の証券口座は、言葉のとおり「未成年口座」と呼ばれ、下記の証券会社などで開設することが可能です。

・楽天証券
・SBI証券
・岡三オンライン証券
・松井証券

しかし、金融庁が先日公表した2021年12月末時点(速報値)の口座数は、一般NISAが約1248万口座、つみたてNISAが約518万口座。野村総合研究所が3年おきに実施している「生活者1万人アンケート」にでも、25~69歳の男女の中で2021年現在、投資している人は人口の21.1%にあたる1470万人と推計。

約8割が投資をしていないと考えられるため、まだまだ投資人口は少なく、大人の中でも投資についての理解が不足しているであろうことが推察されます。また、現在の高校生が学ぶべき、長期の積立投資(投資信託)について実感を持って教えられる人は、どれだけいるでしょうか。

さらに、詐欺や、買い物・契約をめぐるトラブル。成年年齢が18歳に引き下げられたことで、社会経験の少ない若者の被害が増えることも心配されています。投資だけでなく、お金全般についても、未成年のうちに高い金融リテラシーを身につけることが求められる時代になったのです。

未成年から投資をする必要性

未成年口座は非常にすばらしい制度であるものの、今後大きな格差を生んでいく可能性を秘めています。

●コツコツと堅実に投資を続ける親子
●投資をしない親子

今後、両者の間で格差は広がり続け、取り戻せないほどの格差を生むかもしれません。子どもに投資を教える前に、まず、なぜ日本人は投資をしてこなかったのか。なぜ、未成年から投資をする必要性があるのかをカンタンに理解しておきましょう。

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