「夏休みなどの1日休業日は、開始が8時45分からなので、それを待っていたら会社に間に合いません。結局、同じマンションの中で時間の融通のきくパパなどがまとめて連れて行ってくれるという形で対応しています」
そして、子どもがまだ保育園児の東大ママたちも、将来への不安を抱えている様子。
「おそらく習い事をいくつかやることになると思うが、学童と習い事の移動を安全に行える手段がきちんとあるのか。親が働く場合、子どもの勉強時間の確保などはどのように行うことになるのか。子どもの勉強に関してどこまで学童や他人に任せ、どこまで親が介入して時間を割かないといけないのか……」
「これまでは子どもを19時まで保育園に預けており、お迎えが20時になるときは、補食(おにぎり)を出してもらっていたのですが、学童にはその対応がないのがいちばんの不安です。
親戚などが遠方のため、夫婦ともに帰りが遅くなるときに対応するすべがないので、働き方を見直したり、別の手段を考えたりしなくてはいけないな、と。おそらく、公立の学童保育だけでなく、民間の学童保育も併用する形になると思うのですが、その際には別の区になってしまうため、同じ小学校から通うメンバーが少ないことが想定され、それはそれで不安だったりします」
こうした学童問題に、どう立ち向かえばいいのでしょうか。奮闘している東大ママの事例をご紹介していきたいと思います。
「仕出し弁当問題」に挑む東大ママ
ひとりは、東京都北区で、3人の子育てをしながら会社員を続ける佐藤さん。佐藤さんの長女は、昨年の4月に区立の小学校に進学したばかりで、まさに「小1の壁」に直面。「平日の終了時間が18時と早すぎる」「学童から習い事に直接行くことができない」など、佐藤さん含め保護者はさまざまな不満を抱いていました。
その中でも特に困ったのは「夏休みなどの1日保育の間、毎日お弁当を作らなくてはならなかったこと」。ほかの区では希望者に仕出し弁当を注文できる地域もありますが、佐藤さんの長女が通う学童の育成室では、いっさいなし。
“たかがお弁当”と思われる方もいるかもしれませんが、仕事をしながら家事と育児をこなさなければならないワーママにとって、長期間、毎日お弁当を作らなければならないことは、重い負担と言えます。
佐藤さんは同様の思いをもつ保護者と協力し、北区に仕出し弁当を利用できるよう働きかけることを決意。夏休みを控えた7月初め、北区の子育て支援課に「学校休業日における希望者のための仕出し弁当について」と題した意見書を提出しました。注文から発注、集金までの各工程でどのように対応すべきか、まで具体的に提示しています。しかも、保護者有志の責任の下でやりたいというスタンスです。
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