自分だけでなく周りにも!片づけの7つのメリット 心は軽く、部屋はスッキリ、家族はハッピーに

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⑤人間の宿敵、執着心とお別れできる!

不思議ですよね、人間の心って。何年間も、見ても使ってもいない物なのに、いざ、「手放す?」となると迷いが生じます。

その迷いの正体は、すべての人の心に棲みつく執着心。自分がつくりあげた心のブレーキです。いつの間にか、たくさんかかってしまっている心のブレーキを外していくと、悟りともいえる、清々しく、おだやかな心を手に入れることができます。

例えば、「高かったのに! もったいない!」という心のブレーキ。どれだけ高い旅費を払って旅行をしても、手元に物は残りません。ですが、払った旅費を「高かったのに! もったいない!」とは思いませんよね。旅行という楽しい「体験」にお金を使ったわけです。

「物」についても同じように考えてはどうでしょうか?

手に入れたときの高揚感、使ったときの満足感、そんな「体験」にお金を払ったと思えば、もう元は十分とれています。使っていない物なら、すんなり手放せるようになるはずです。

リサイクルで後ろめたさを軽くする

⑥生きた証を残せて、世の中に貢献きる!

手放したほうがいいと頭ではわかっていても、そう簡単に割り切れないのが人間の心情です。しかし、現実的にすべてはとっておけません。だから、思い出コンパクト術で小さくまとめることをおすすめします。

何冊ものアルバムを1冊のダイジェスト版にまとめたり、集めた物は撮影してコレクション集(フォトブック)にしたり。お気に入りの洋服は、その布地を使って小さなテディベアにリメイクしたり、布の一部を額装して飾ったりしてみてはいかがでしょうか。小さくして、いつでも目にできる形につくり変えることがポイントです。

それは、あなたの人生の集大成であり、頑張って生きてきた証です。それさえ手元に残せば、現物を手放しても心残りが少なくてみます。

また、大量の物は、手放すといっても、ゴミにするのではなく、適材適所にリサイクルすれば、どこかで誰かの役に立ちます。資源を無駄にすることもなく、未来の環境を考えたサスティナブルな行動にもつながると思うと、心は軽くなりませんか?

⑦「誰にも迷惑かけたくない」を有言実行できる

人生とは、1人400メートルを走る「リレー」のようなもの。

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永遠に咲き続ける花はないように、誰もがいつかは旅立ちます。そのとき、その巨大化したバトンを、必ず誰かが受け取ることになります。
「人生のエンディングで、まわりの人に迷惑をかけたくない」が合言葉のようになっている現代社会において、持ち物を減らして片づけておくことは、バトンを渡す人=まわりの人の負担を減らして、迷惑をかけないようにする気づかう行為、そのものなのです。

本格的な片づけをすると、以上の7つもの素敵なことが起こります。

私の場合は、現在、心境の変化や、新たな生きる目的、不安などが解消されたため、起業するにまでいたっています。片づけは、退屈な重労働ではないということがおわかりいただけたでしょうか? 「やってみたら、必ずわかる」素敵な心の変化を楽しんでいただきたいと思います。

小野 めぐみ 思い出編集室エグゼクティブプロデューサー

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おのめぐみ / Megumi Ono

1962年、東京都生まれ。大手銀行を経て、出版社に勤務。メディアファクトリー、KADOKAWAにて数々のベストセラー書籍に携わったのち、2015年からフリーで活動。同時期に父親の死をきっかけに、セカンドライフ世代の人たちが心身ともに生活を向上させ、かつ終活としても役立つ「片づけ法」を数年間にわたり模索。ついに多くの人が最も悩む「思い出の物」への対処法として、「捨てるor 捨てない」とは別の、第3の選択肢となる「思い出コンパクト術」を編み出す。このメソッドが大好評を博し、2016年、新たなライフワークとして思い出フォトブックなどの制作を手掛ける小瑠璃舎を起業。セミナーも大人気。
思い出編集室(omoide-office.com)

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