がんで200万円も「ペットの医療」高額化の現実 ペット医療も専門化、細分化、高度化している
治療法は確立されていないので、日本で認可をされていない薬を使うと、その薬が100万円ぐらいかかります。その他にも、検査費用(血液検査、エコーやレントゲンなどの画像診断、腹水の検査)なども入り、貧血などもあれば、その内服薬も含みますので、合わせて200万円を超える金額が必要となりケースもあります。
検査にも費用がかかる「がん」
がん
犬や猫は寿命が延びて、がんになる子がめずらしくありません。そのため、がんの知識を持っていることは、必要です。がんは、しこりができたりしますが、確定診断のために画像診断をすることが多いです。
人間の場合は、麻酔をかけなくてもCTやMRIを撮ることができますが、犬や猫はそういうわけにはいきません。そのため、麻酔などをかけるので、それも含めての画像診断費用は約12万円かかります。そのとき、患部をとり病理検査をします。その費用も2万円ぐらいかかります。
その病理検査から、リンパ腫、扁平上皮がん、移行上皮がん、メラノーマ、肥満細胞腫などと判断して、どの治療をすればいいか診断します。
がんの3大治療である、抗がん剤治療が動物医療では一般的です。どの抗がん剤治療をするかで治療費は変わります。例えば体重60キロほどあるバーニーズマウンテンがリンパ腫になれば、200万円ぐらいかかります。
放射線治療は、大学の付属動物病院や2次診療の動物病院など限られたところでしかできません。数回の放射線治療で、40万円から100万円ぐらいかかります。手術は、数万円から100万円ぐらいになるでしょう。
これらの3大治療をしても、すべてが寛解するわけではないので、飼い主は、がんの治療をどうすればいいのか悩むところです。獣医療も進歩していますので、初期に発見して治療すれば、寛解する子も出てきています。
心臓外科
獣医療にそれほど詳しくない人は、心臓にメスを入れる治療をしていることを知らないと人も多いと思います。
シニアの小型犬には、僧帽弁(そうぼうべん)という弁がうまく閉じない、僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)という心臓病の子が多くいます。犬のなかでもキャバリアは、若い時期から、遺伝的にこの病気が多く発生します。
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