巨大な水がめ「富士山」の厳選おすすめ水スポット 溶岩に染み込んだ水がもたらす恵みと絶景

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富士山の水循環は、このように途方もなく長い道のりを歩んでいます。そして、富士山の北麓では、富士五湖をはじめとした湖や池などに、南麓側では河川に流入し、やがて駿河湾へと注ぎます(一部は海底から直接湧き出る)。そしてその一部は、人間が取水し利用することで、私たちも富士山がもたらす膨大で清らかな水から、さまざまな恩恵を受けています。

富士山と駿河湾(写真:筆者撮影)

長い時間をかけて、じっくりと地下を浸透して地上に湧き出る富士山の湧き水は、清水そのものです。水が湧き出る場所は、その水の美しさゆえに古くからの富士山信仰において神聖視されてきた場所や、魅力的な景勝地として人々に親しまれてきました。今回はそのいくつかをご紹介します。

富士五湖の水源の大半は湧き水

富士五湖(山梨県)

富士山北麓に点在する本栖湖、精進湖、西湖、河口湖、山中湖は言わずと知れた山梨県の代表的な観光地として富士五湖と総称されており、富士山の世界文化遺産の構成要素になっています。

これらの湖の水源は流入する河川ではなく、大半が湧き水により供給されています。湖畔越しに見る富士山の眺めは美しく、保養所や別荘地も多く立地しています。現在の千円札の図柄は、本栖湖の湖畔からの“逆さ富士“を描いたものであることからも、富士山と湖の風景が風光明媚なものだということがうかがえます。

また、桜や紅葉などの時期には、季節ごとに移り替わる湖畔の風景と富士山の眺めも楽しむことができ、湖によっては季節に合わせたイベントも開催されるのでおすすめです。

河口湖の湖畔から眺める富士山(写真:筆者撮影)
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