アプリ利用で価値観変化、コロナ後婚活のリアル 婚活市場が激変、理想の人探しで底なし沼に

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だが、女性の参加費を極端に低くしても、なかなか女性は集まりづらいそうだ。仮に集まったとしても、男性6000円、女性1000円といった“いびつなバランス”のイベントに、はたしてどれほど真剣な人が集まるのか疑問だろう。

「対面で婚活イベントを行うのであれば、男女ともにさほど差異のない適正料金を取らなければいけません」とは、後藤さんの弁だ。

「我々は、コロナ禍の2020年、2021年に、感染対策を徹底したうえで、結婚につながる出会いを応援する婚活イベント『独婚祭』の開催に踏み切りました。昨年(2021年)は、明治記念館を会場に、男性25名、女性25名の婚活イベントだったのですが、応募申し込みは女性は定員の3倍以上あり、男性でも2倍近くの申し込みの中から参加者は選考で決めさせていただきました」

高額参加料でも応募が殺到

明治記念館で行われた『独婚祭』の参加費は、女性であれば20代4000円、30代5000円。男性であれば20代7500円、30代8500円という具合に、男女ともに決して安い価格帯ではなかった。にもかかわらず、応募が殺到した。

「開催することを迷いましたが、参加した方々に話を伺うと、コロナ禍で自粛していた方も多かったので、『待ち望んでいた』といった言葉を多くいただきました。やはり対面で会うことで、人生のパートナーを見つけたいという真剣な方は多い。その一方で、人と会うことを自粛したがために、アプリを経験し、恋愛の価値観が変わってしまった人も少なくありません。我々としても、今一度リアルな体験としての婚活の魅力を再提示できるよう模索している最中です」(後藤さん)

就職活動の内定を取るがごとく、多種多様な婚活に出かけるも、めぼしい異性に出会えず“婚活疲れ”を起こしてしまう人は少なくない。コロナによって、オンライン婚活やマッチングアプリが存在感を増し、“出会い”の場はさらに複雑化した。本当の“出会い”とは何か――。今こそ、再考すべきタイミングかもしれない。

我妻 弘崇 フリーライター

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あづま ひろたか / Hirotaka Aduma

1980年北海道帯広市生まれ。東京都目黒区で育つ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始する。2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターとなる。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開している。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

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