正しいことを言っているのだから問題は起こらないと思うのは間違いです。直接の会話なら、表情や声の抑揚などもあり、威圧を感じない物言いでも、文字となると必要以上に強く受け取られてしまう可能性があります。正しいことだから当然というスタンスではなく、一方的に押し付けずに、つねに相手の意向にも耳を傾けるという相互交流が必至です。
もう一つの問題点は、一見すると正しいことを述べているように見えて、実際には理屈っぽく自分の考えを押し付けているだけのことがあり、ハラスメントと受け止められてしまうことも少なくないことです。悪意を持ってロジハラをしているにもかかわらず、あくまで正論を言っているという体で、カモフラージュをすることができてしまうのです。そのため、ロジハラを受けている人は、それに堂々と抗うことが難しく「相手が言っていることは正しい、自分が悪かったのだから仕方ない」と自分を責めてしまい、ハラスメントを受けていると自覚することができず、追いつめられてしまいます。
正論を振りかざすことで優位に立つ
こうしたロジハラをする人は、話し合いによって理解し合い、問題を解決しようとするのではなく、相手を打ち負かして優越感に浸ろうとする傾向が強くあります。
自分に強いコンプレックスを抱いている人は、正論を振りかざすことで相手に優位に立ち、一時的にでもよいので満足感や優越感を得たいと考えがちです。正論によって相手を言い負かすことは、コンプレックスを解消できないがゆえの代償行為やストレス発散だとも言えます。
コロナ禍になり、ストレスを発散できる場所や機会を失い、想像以上に負荷を抱えてしまう人が増えました。人との交流も希薄になり、一度、負のスパイラルに入ると抜け出すのが難しく、ロジハラをする本人自身もつらい思いをしていることも多いのですが、それを人への攻撃に向けるのは、間違いです。しかし、自分は絶対的に正しく他人は間違っていると思い込んでいるがゆえに、自分の意見を理屈でもって一方的に押し付けてしまい、対等な議論や会話をすることができません。
リアルでもいえることなのですが、テキストコミュニケーションで特に気を付けたいのは、以下の3つです。参考にしてください。
2.一方的に押し付けない(相手の意向も確認する)
3.相手に配慮(送信のタイミングや労いの言葉)
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