倍率180倍「日産×高萩」車中泊実証が人気の訳 「アウトドアの町」が描く新たな観光ニーズ
キャラバン マルチベッドの荷室部分には左右跳ね上げ式のベッドシステムがあり、これを倒して脱着式のテーブルを硬質フロアにつければ、ちょっとしたリビングスペースに早変わり。慣れてくれば、5分もかからず、キャンピングカーのような雰囲気になる。
キャラバン マルチベッドは、日産の新車としてラインナップされるカタログモデルであり、誰でも日産販売店を通じて購入できる車だ。リアハッチから心地いい海風が入り、実にゆったりとした時間を過ごした。
次は、海岸線を背にして内陸部に向かう。JR常磐線を超えて15分ほど走ると、小高い丘の上に巨大なパラボラアンテナが見えてきた。ここが「さくら宇宙公園」だ。
日本で最初の「テレビ衛星中継受信の地」にて
なんとも変わった名称だが、平成22年7月に公募して決まったもので、茨城大学・宇宙科学教育研究センターである宇宙電波館と、国立天文台のパラボラアンテナがある、日本で最初のテレビ衛星中継受信の地である。
通常、公園内でのキャンプやバーベキューは禁止されているが、実証実験では公園の芝生の一部エリアにキャラバンを止めることが、特別に許可されている。巨大なパラボラアンテナを視界に入れて、まさに宇宙感覚で大空を見上げて、ゆったりとした気分になった。
このほかにも、車中泊スポットとして山間部の「けやき平キャンプ場」「高萩市里山交流館」、さらに古民家の隣接エリアなどがある。
続いて今回、設定されたアクティビティの1つである、ブッシュクラフト体験の場に移動した。ブッシュクラフトとは、森林の中で体験する生活に役立つさまざまな行為の総称だ。高萩ICまで戻り、さらに山間部のワインディング路をのぼって、小山ダムに隣接する「はぎビレッジ」のさらにその先まで、40分近く走って到着した。
現地に着くと、ちょうど宮城県から来たという参加者の内海徳彦さんと敏恵さんご夫妻が、ガイドの方に先導されてブッシュクラフト体験に出かけるところだった。
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