私たちは実は相当な超速で宇宙を旅し続けている あなたの年齢は太陽のまわりを旅してきた回数
宇宙のお話の会でこう尋ねると、中高年のみなさまから「ふっふ」と、やや自虐的な笑いが起きます。私も同志なので一緒に「ふっふ」とやるわけですが、対照的なのは子どもたちです。大きな声で自分の年齢を教えてくれます。
でも本当は、大人だって子どもだって大きな声でいっていいはずです。
あなたはあなたの年齢の数だけ、地球に乗って太陽のまわりをまわってきたのです。
広く冷たい宇宙空間を、太陽から1億5000万㎞の軌道に乗り、一周9億㎞の道のりを、時速10万㎞もの猛スピードで。
100年、100回でメンバーは総入れ替え
大切な人と、あるいは世界中のものと一緒にまわってきたのです。
地球に生まれてくるということは、同じ時代のものたちと一緒に太陽のまわりを旅する回数をもらってきた、といえるかもしれません。
2022年、新年の新聞に119歳の日本女性が世界一のご長寿として紹介されました。彼女は「存命中の世界最高齢」としてギネス記録をもっています。WHO(世界保健機関)が発表した2021年版の資料によると、世界全体の平均寿命は73歳、日本は一番の長寿国で84歳くらい、とのことです。
つまり、だいたい100年、いいかえると地球が太陽のまわりを100回ほどまわったところで、地球上のメンバーは総入れ替えします。今生きている人は誰ひとりいなくなって、今はまだ生まれていない人たちがこの大地に立つ世界に変わっているのです。
あなたに焦点を合わせれば、どんなに大きな悩みがあってもそれは100年以上は続かない、ということでもあります。
地球は46億歳ですから、これまで46億回ほどまわったでしょうか。
たった今も、入れ替わっていくいろんな生き物を乗せながら、宇宙の自然法則にしたがって淡々と太陽のまわりをまわり続けています。
地球の46億回に比べると、あなたがまわる回数は決して多いとはいえません。でもその回数は、あなたの命のある時間、同じ時代のものと出会って、この世界とかかわってきた時間です。
次に年齢を尋ねられたら、大きな声で堂々と答えたらいいのです。
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